中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)は地政学的緊張が高まる中、ロシアとベラルーシとの全ての取引を停止した。欧米が制裁を強化しているロシアへの金融支援に中国政府が慎重になっている兆候だ。 AIIBは3日の声明で、「ロシアとベラルーシに関連した全ての活動を保留し見直している」と発表。財務の健全性を守るため最大限の努力をしていると説明した。AIIBはロシアのウクライナ侵攻によって悪影響を受けた人々の心境を思いやり、支援を申し出たものの、侵略への非難や両国に対する追加措置の発表は声明にはなかった。 中国の王文濤商務相は1日、ロシアとウクライナ両国との通常の貿易維持を期待していると発言。中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)の郭樹清主席は2日、ロシアに対する一方的な経済制裁を支持しないと表明した。 中国とブラジル、ロシア、インド、南アフリカ共和国の新興5カ国(BRICS)が設立した新開発