今年で誕生40周年を迎える世界中で人気のカシオ計算機の腕時計「G-Shock(Gショック)」。米紙の記者が、山形県の工場を訪ね、こだわりの生産現場について伝えている。 生みの親「現在の成功は予想外」 山形県はサクランボの産地として知られている。同県東根市のさくらんぼ東根駅で降車すると、このことを記憶に刻みつけられることだろう。サクランボの大きなポスターにサクランボの形のモニュメント、サクランボがテーマの土産店。列車にもサクランボの絵が取り付けられている。 しかし、同市にあるのはサクランボだけではない。ここはカシオ計算機の腕時計「G-Shock」が数多く生み出される場所でもある。ケースとムーブメントが絶対に壊れない時計——。これが生みの親の伊部菊雄(70)の夢だった。 今年4月、熱狂的な時計ファンを引き付ける、がっしりとした丈夫なG-Shockは40歳になる。そこで、生産現場を知るために工場