外食チェーンのサイゼリヤが、ユニークな新型コロナウイルスの感染対策を次々に打ち出している。7月には、全メニューの価格を50円単位に改定。端数をなくして硬貨の流通を減らし、感染リスクを下げる狙いだ。 店員がハンディ端末で取っていた注文は、顧客が自分で用紙に手書きする方式にした。店員と顧客の会話が減り、飛沫感染のリスクを軽減できる。 いずれも利用者に好評だが、反応が微妙なものもある。8月上旬に発表した「しゃべれるくん」だ。食事や会話の邪魔にならないように、紙ナプキンをすだれのように装着する食事用マスクだが、SNS上では「手軽」「画期的」と評価の声がある一方、「恥ずかしい」「そこまでして」という声もあがった。 実は社長の堀埜一成にとっても100%の自信作ではなかったらしい。「社内でアイデアを公募するとき、『食事をしながら口をふさぐ方法』と機能に落とし込めばよかったのに、『食事できるマスク』とモノ