比較的簡単な手術のために、1週間でも入院すれば、現代医療の技術の高さに感謝せずにはいられない。だが生死に関わる病気にかかり、長い闘病生活を送るとなると、つらい治療に耐えねばならない患者本人はもちろん、家族もさまざまな苦しみや不安を経験するはずだ。 そのいっぽうで、医療従事者の負担も大きい。毎日どれだけ多くの診療や手術をこなし、投薬を行なっても、患者は増え続ける。世界的に見ても、医療費が今後ますます増大することは明白だ。だからこそ、少数の良心的な医師や研究者たちは、病気の治療よりも予防が重要であると考え、医師たちはもっと栄養について学び、患者の食生活の改善を指導すべきだと訴えてきた(が、その声がつねにかき消されてきた理由は、本書に書いてあるとおりだ)。なぜなら、現代人のおもな死因は生活習慣病だからだ。そして、その最大の原因は私たちの食生活にある。 生活習慣病が世界に蔓延したのは、第二次世界大
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