第7回 中高年齢層の多くが気にする「大腸がん」、そのリスク要因は? 2019/10/29 津金昌一郎=国立がん研究センター 年齢を重ねるとともに、人は等しくがんに罹(かか)りやすくなります。そして、各部位別のがんはそれぞれ、時代とともにその数が増えたり減ったりします。「増えるがん、減るがんがある」、その理由について国立がん研究センターの津金昌一郎さんは「時代とともに食生活などの生活習慣や生活環境が変わるからです」と話します。胃がん、肝臓がんの推移を見た前回に続き、今回は40歳代から増え始め、50歳代からさらに増加する「大腸がん」の近年の傾向とその要因を見ていきましょう。 私はがんという病気を統計学という物差しを用いながら、マクロの視点、ミクロの視点で観察し、「いかに予防できるか」を研究しています。 がんは、がん細胞から腫瘍へと変化するまで数年から数十年かけてゆっくりと進行します。ですから、
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