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ブックマーク / agora-web.jp (33)

  • イスラムの北上「第3次ウィーン包囲」:歴史が動く瞬間

    歴史は動いている。歴史の動く音を体感できる人もいるかもしれない。ただ、歴史は静かに動き、「あれは歴史的出来事だった」と後で気が付く場合が多い。パリサイ人がイエスに「神の国はいつ来るのか」と尋ねると、イエスは「ここにある、あそこにあるといえるものではない」と答え、人の子も同じように、誰も気が付かない時に現れるというのだ。 前口上が長くなった。当方は先日、「歴史が動いている」と感じたニュースがあった。それは新聞一面トップを飾るような大ニュースではなく、国際面の短信記事だったが、「ああ、歴史が確実に動いている」と感じたのだ。 そのニュースを紹介する。ウィーンの公立学校でイスラム教徒の家庭で生れた生徒がローマ・カトリック教教会の信者の親から生まれた生徒の数をとうとう上回ったのだ。イスラム教徒を親とする家庭の生徒数は全体の35%を占め、それを追って26%は無宗派の親からの子供、そしてローマ・カトリッ

    イスラムの北上「第3次ウィーン包囲」:歴史が動く瞬間
    quelo4
    quelo4 2024/06/17
    “2017年に実施された同様の調査では、カトリック系生徒が31%で第1位、イスラム系は28%だった。7年後、イスラム系とカトリック系生徒の割合が逆転し、イスラム系生徒が最大グループ”
  • 若き『神のインフルエンサー』を聖人に

    バチカンニュースは23日、コンピューターの天才で15歳で夭折したイタリア人の少年カルロ・アクティス君が列聖される最初のミレニアル世代となるだろうと報じた。アクティス君はインターネットを駆使して神のメッセージを伝えたことから「神のインフルエンサー」と呼ばれてきた。 世界に14億人余りの信者を有するローマ・カトリック教会には多くの聖人がいる。最近では故ヨハネ・パウロ2世(在位1978年10月~2005年4月)と第2バチカン公会議の提唱者ヨハネス23世(在位1958年10月~63年6月)が列聖された。ただし、ヨハネス23世の場合、聖人まで亡くなって50年以上の時間が経過した。ヨハネ・パウロ2世の場合、亡くなって9年しか経過していないが、聖人クラブ入りしている。異常に早い列聖であったことは間違いない(「バチカンが防戦する『不都合な事実』」2020年11月22日参考)。 ところで、カトリック教会には

    若き『神のインフルエンサー』を聖人に
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    quelo4 2024/05/28
    “バチカンニュースは23日、コンピューターの天才で15歳で夭折したイタリア人の少年カルロ・アクティス君が列聖される最初のミレニアル世代となるだろうと報じた”
  • 「同性カップル」に神の祝福を与えるか

    独ローマ・カトリック教会ミュンヘン・フライジング大司教区のラインハルト・マルクス大司教(枢機卿)はミュンヘナー・メルクーア紙(9月19日付)とのインタビューで、「同性カップルに神の祝福を与えるか」と質問され、「常に具体的な状況に依存するが、彼らが神の祝福を求めるならば、それに応じるだろう」と答えている。実際、多くのカトリック教会では既に同性カップルのための祝福の儀式が行われているが、教理上からみて問題がないわけではない。 バチカンは2021年、「神の計画に従って明らかにされたものとしては客観的に認識されない」として、同性パートナーシップの祝福は「許可されていない」と明確にした。それでも、マルクス枢機卿のように、同性カップルに神の祝福を与えようとする聖職者が絶えないのだ。「教理」と現場での「実践」の間に次第に格差が広がってきている。 最近、デュッセルドルフ近郊のメットマンの教区神父が同性カッ

    「同性カップル」に神の祝福を与えるか
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    quelo4 2023/09/29
    “ラインハルト・マルクス枢機卿はミュンヘナー・メルクーア紙(9月19日付)で、「同性カップルに神の祝福を与えるか」→「常に具体的な状況に依存するが、彼らが神の祝福を求めるならば、それに応じるだろう」”
  • “バチカンのクルーニー”は飛ばされた

    英国王室では社会からの批判に対して反論してはならない。王室を出ていったヘンリー王子の批判に対しも、チャールズ国王やウィリアム皇太子は面と向かって反論できない。民主的社会ではフェアではないが、英王室の慣習だ。 同じことが、ローマ・カトリック教会最高指導者にして“ペテロの後継者”フランシスコ教皇の立場にもいえる。教会の刷新を目指す教皇に対して、教会内外から批判や中傷が絶えないが、教皇人は反論したり、論争に加わったりはしない。 だからといって、ローマ教皇は自身への批判や中傷に対し、沈黙して甘受するだけか、というとそうではないのだ。時が満ちたならば、宝刀を抜いて言われなき批判や中傷した人物をバッサリと切り捨てる。 フランシスコ教皇はその宝刀を前教皇ベネディクト16世(在位2005年~2013年2月)の元私設秘書ゲオルク・ゲンスヴァイン大司教に対して抜いたのだ。フランシスコ教皇は同大司教をバチカン

    “バチカンのクルーニー”は飛ばされた
    quelo4
    quelo4 2023/07/24
    “正式な任務もなく故郷に戻ることになったわけだ。イタリアの上流社会との交流を愛し、テニスが大好きなゲンスヴァイン大司教にとって失望する人事だったことは明らか”
  • バチカン発ニュースが面白くなった

    世界に13億人以上の信者を擁するローマ・カトリック教会の総山、バチカン教皇庁に「報道の自由」があるか否かは興味深いテーマだ。バチカンニュース(独語訳版)には聖職者の未成年者への性的虐待問題が大きく報道され出した。最近では、ドイツ教会フライブルク大司教区の聖職者の性的虐待調査報告が大きく報道されたばかりだ。10年前、20年前には考えられなかった「報道の自由」さだ。 聖職者の性犯罪問題はバチカンにとって恥ずかしい内容であり、出来れば内々で解決したいテーマだろう。実際、バチカンは過去、聖職者の未成年者への性的虐待問題を隠ぺいし、関係者を人事異動して不祥事が外に漏れることを徹底的に抑えてきた。バチカンの官製メディアが、どこそこの、どの教区で過去、何件の聖職者の性犯罪が発生した、などと報じることは少なくとも20年前には考えられなかった。 バチカンのメディアが閉鎖的だった時代、当方は反バチカン関係者

    バチカン発ニュースが面白くなった
    quelo4
    quelo4 2023/04/24
    “ただ、バチカンメディアが依然躊躇しているテーマがある”
  • ポルトガル教会よ、お前もか!!

    南欧ポルトガルは伝統的なローマ・カトリック教国だ。首都リスボンから北部ほぼ130kmに小村ファティマがある。ブドウ畑の小村には1917年5月13日、3人の羊飼いの子供たち(フランシスコ、ヤシンタ、ルチア)に聖母マリアが降臨し、通称「ファティマの預言」と呼ばれる3つの預言を告げた。1960年まで封印された3番目の預言はひょっとしたら人類の終末、核戦争の勃発を予言していたのではないか、ということでメディアでも一時大きな話題を呼んだ。 当方は1997年、「ファティマの預言」80周年を取材するためにファティマに出かけた。3人の羊飼いの1人、ルチアが当時まだ存命で、コインブラのカルメル会修道院に住んでいると聞いていたので、ルチアに会って封印された3番目の預言について聞き出そうという野心に燃えていた。いずれにしても、ポルトガルは欧州では当時、貧しい国だったが、カトリック教会は国の大きな支柱となっていた

    ポルトガル教会よ、お前もか!!
    quelo4
    quelo4 2023/02/16
    “独立調査委員会は記者会見で、「聖職者の未成年者への性的虐待問題を今後も継続して監視していくためには新しい機関の設立が願われる」と提言している”
  • 教皇の発言でキレた独司教会議議長:教会が分裂する危険性も

    そこまで言ってしまって大丈夫だろうか、と心配になった。独ローマ・カトリック教会司教会議(DBK)のゲオルク・ベッツィング議長がフランシスコ教皇を「その指導は良くない」と批判したのだ。司教会議議長がローマ教皇を批判するということは、社員が社長を「あなたの会社経営はよくない」と直言した構図と似ているが、ペテロの後継者を名乗るローマ教皇に対して、「あなたは間違っている」と批判することはそれ以上の衝撃がある。その余波は独教会だけではなく、世界のカトリック教会にまで及ぶからだ。 このコラム欄で、独ローマ・カトリック教会で進行中の教会刷新活動「シノドスの道」を巡って、カトリック教会総山のバチカン教皇庁が一通の書簡を独教会司教会議宛てに送り、その改革案の見直しを要求したことは既に報じた。バチカン高官が、独司教会議が改革プロセスで最も重要な意思決定機関として「シノドス議会」の設置を決定したことに異議を唱

    教皇の発言でキレた独司教会議議長:教会が分裂する危険性も
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    quelo4 2023/02/02
    “カトリック教会司教会議(DBK)のゲオルク・ベッツィング議長がフランシスコ教皇を「その指導は良くない」と批判”
  • 前教皇「2012年9月末に退位決意」:生前退位のほんとうの理由は?

    ローマ・カトリック教会の第265代教皇、ベネディクト16世(在位2005年4月19日~2013年2月28日)が生前退位を決意したのは「2012年9月末」だった。約8年間の教皇在位期間、そして生前退位後から死去までの約10年間、秘書としてベネディクト16世に仕えてきたゲオルグ・ゲンスヴァイン大司教(66)はこのほどメディアとのインタビューの中で、「ベネディクト16世は2012年9月末に生前退位を決意していた」と証言し、注目されている。 当方はこのコラム欄でベネディクト16世の生前退位決意時期について「2012年9月頃ではないか」と何度か書いてきたが、その予測は当たっていたわけだ。独民間ニュース専門局ntvは1月3日、同インタビューを放送した。 ntvのインタビュー ゲンスヴァイン大司教は「ベネディクト16世がいつ頃、生前退位を決意したのか」との質問に対し、「2012年9月末だった。それを聞い

    前教皇「2012年9月末に退位決意」:生前退位のほんとうの理由は?
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    quelo4 2023/01/12
    “2012年9月3日、世界基督教統一神霊協会(当時、通称統一教会と呼ばれた)の創設者文鮮明師が死去している。バチカン・メディアは一斉に「文鮮明師死去」と大きく報じた。”
  • 前教皇ベネディクト16世の葬儀:「壊れた教会」を残して亡くなる

    ローマ・カトリック教会の前教皇、ベネディクト16世(在位2005年~13年2月)は5日、ローマのサンピエトロ大聖堂に埋葬された。同16世は昨年12月31日、95歳で死去した。フランシスコ教皇による葬儀ミサが同日午前9時半(現地時間)、サンピエトロ広場で行われた後、棺はサンピエトロ大聖堂内の地下聖堂に埋葬された。ベネディクト16世の願いで、遺体は、聖ヨハネ・パウロ2世の横に安置された。バチカン・ニュースによると、5万人以上の信者らがサンピエトロ広場のミサに参加し、ベネディクト16世に最後の別れを行った。 バチカンのスポークスマン、マッテオ・ブルーニ氏によると、生前退位した前教皇の葬儀式典は基的には亡くなった教皇の時に倣って行われたが、教皇の座が空席ではないので、コンクラーベに関連する2、3の式典、祈りは省略された。 葬儀の式典には、世界中の国家元首、聖職者、貴族関係者が参列した。ドイツから

    前教皇ベネディクト16世の葬儀:「壊れた教会」を残して亡くなる
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    quelo4 2023/01/07
    “学者教皇ベネディクト16世は教会刷新の道を提示できず、「壊れた教会」を残して亡くなった”
  • 対露・中へのバチカンの「謝罪外交」:冷戦時代の調停役からは遠い姿

    世界に13億人以上の信者を抱えるローマ・カトリック教会の総山バチカン教皇庁の外交は紛争国間の調停などで世界では一定の評価を受けてきたが、世界の情勢が複雑化するのにつれ、バチカン外交に揺れが見られ出した。 フランシスコ教皇が11月、雑誌でのインタビューの中で、「ロシア軍の中でもチェチェン人とブリャ―ト人出身の兵士はウクライナで残虐な行為を繰り返している」と発言し、批判した。それが報じられると、モスクワは、「キリスト教の教えに反する教皇の少数民族への偏見発言」と抗議した。バチカンは今月15日、ロシア側に謝罪した。 南米出身のローマ教皇の発言で批判や抗議を受け、バチカン広報部が過去、教皇の発言の背景を説明し、関係国、関係者に理解を求めることが少なくなかった。例えば、フランシスコ教皇は2015年1月19日、スリランカ、フィリピン訪問後の帰国途上の機内記者会見で、随伴記者団から避妊問題で質問を受け

    対露・中へのバチカンの「謝罪外交」:冷戦時代の調停役からは遠い姿
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    quelo4 2022/12/19
    “バチカン外交に揺れ<←?>”
  • 5分でわかる創価学会と公明党の歴史

    創価学会は、1930年に牧口常三郎(尋常小学校校長)を会長として、「創価教育学会」して始まり、37年に日蓮正宗の法華講(信徒組織)となった。 第2次世界大戦中の43年、牧口ら幹部が「教育勅語」の問題点を批判し治安維持法ならびに伊勢神宮に対する不敬罪で逮捕され、牧口は拘留中に獄死した。 戦後、後継者の戸田城聖は「創価学会」に改称し、52年に独立した宗教法人となり、「折伏大行進」という大規模な布教活動が行われ、創価学会の勢力は急拡大する一方、在来宗派との確執も生じた。 60年に池田大作(現・名誉会長)が第3代会長に就任してますます信者は拡大し、62年には「公明政治連盟」を創設し、64年には「公明党」を結成した。 「創価」とは「価値」の「創造」を意味し、その価値の中心は「生命の尊厳」の確立に基づく「万人の幸福」と「世界平和」の実現だとしている。 教育問題の重視と平和探求を特色とし、海外での布教に

    5分でわかる創価学会と公明党の歴史
    quelo4
    quelo4 2022/12/12
    “主として創価学会が集めた355億円という資金で1972年に建立された大石寺の巨大な白亜の正本堂を1998年に日蓮正宗が50億円かけて解体するという馬鹿げた一幕もあり、両者は絶縁”
  • 『宗教二世』についての議論の危うさを心配する

    宗教A silhouette of a Christian mother teaching her young child to pray as they sit peacefully outside, against the sunset in the sky. 「宗教二世問題」が問題になっている。それぞれの人が自分でいろんな定義付けしているのだろうが、一般的な受け止め方としては、新興宗教の信者が子どもを入信させたり、お祈りをさせたり、宗教教育をすること全体に対する否定的な受け取り方を誘発しているように見える。 私は、それを過剰に論じるのはまったくおかしいと思う。ファシストや共産主義者は、親でなく教師に子供の教育の主導権を与えようとしたが、それの延長のように見える。 そのあたりを、新刊『日政治「解体新書」: 世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱』(小学館新書)でも論じ、また、F

    『宗教二世』についての議論の危うさを心配する
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    quelo4 2022/11/28
    “子どもに宗教であれ特異な健康観とか価値観であれ、親がどこまで押しつけることができるかは永遠に議論を呼ぶ課題。子どもの学校選択について親と子の意見が対立したらどうするかでも誰もが納得する回答などない”
  • 日本の「魔女狩り」の背景について

    では毎年、その年の社会的な状況を最も表した「流行語大賞」が選ばれる。それに先立ち、当方は「2022年の言葉」を選んだ。ズバリ「魔女狩り」だ。中世の欧州キリスト教社会で頻繁に生じた社会的現象を表現した言葉だが、キリスト教圏に入らない日社会で今年、その「魔女狩り」という社会現象が見られるのだ。現代風に表現するならば、「バッシング」だ。 安倍晋三元首相が7月8日、選挙応援のために訪れた奈良市で演説中、山上徹也容疑者に銃殺されるという事件が発生した。事件から早や4カ月以上が経過したが、事件の核心は依然闇の中だ。その一方、容疑者の母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者であり、高額献金で家が破産したことから、容疑者は旧統一教会を恨んでいたという供述だけが独り歩きし、左派系メディアは事件の核心をフォローするのではなく、旧統一教会叩きを始めた。旧統一教会、その関連団体と関係や接触のあった政治

    日本の「魔女狩り」の背景について
    quelo4
    quelo4 2022/11/26
    “政権延命手段として旧統一教会バッシングに加わってきた。すなわち、日本社会では左派メディアに政府が連携して旧統一教会への魔女狩りを展開している”
  • ローマ教皇お膝元の教会の「性的虐待報告」

    ローマ・カトリック教会のイタリア司教会議(CEI)は17日、「保護、防止、教育」というタイトルで、全国的な初の「性的虐待報告」を発表した。イタリア教会はローマ・カトリック教会の総山、バチカン教皇庁と最高指導者フランシスコ教皇のお膝元だ。そのお膝元の聖職者の未成年者への性的虐待報告書は、それゆえに否応なく注目を呼ぶ。 CEIの報告書は「保護、予防、訓練―子どもと脆弱な人々を保護するための地域ネットワークに関する最初の報告」との題目で、教会の予防措置の状況を調査した内容だ。過去2年間(2020年から21年)に教会当局に報告された事例をまとめたもので、調査の対象期間としては短い。 イタリア司教会議は、教義省と協力して、2000年から21年までの過去20年間に聖職者による性的虐待の疑いのある事例と証明された事例をリストアップした第2の報告書を作成する意向という。バチカン教義省によると、イタリアで

    ローマ教皇お膝元の教会の「性的虐待報告」
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    quelo4 2022/11/21
    “ローマ・カトリック教会のイタリア司教会議(CEI)は17日、「保護、防止、教育」というタイトルで、全国的な初の「性的虐待報告」を発表した”
  • 前教皇が「この世の裁判」を受ける時:ベネディクト16世の訴訟問題

    名誉教皇ベネディクト16世は、大司教時代に聖職者の未成年者への性的虐待問題に関連して「適切な対応をしなかった」という理由で犠牲者から訴えられた。それに対し、同16世はドイツ・バイエルン州のトラウンシュタイン地方裁判所に自己の立場を弁護する意思があることを伝達したという。この結果、法廷が同16世への申し立てなしで欠席判決を下すという事態は回避される見通しだ。同裁判所広報担当者が8日、明らかにした。ベネディクト16世側は大弁護団を形成して裁判に臨むことになるという(ただ、同16世自身が出廷するかは不明)。 事の経緯を簡単に説明する。ベネディクト16世は教皇に選出される前はヨーゼフ・ラッツィンガー枢機卿と呼ばれ、バチカンでは久しく“教義の番人”といわれ恐れられてきた教理省長官(前身・異端裁判所)を務め、新ミレニアムの西暦2000年の記者会見では教会の過去の不祥事をヨハネ・パウロ2世に代わり正式に

    前教皇が「この世の裁判」を受ける時:ベネディクト16世の訴訟問題
    quelo4
    quelo4 2022/11/11
    “カトリック教会司教会議のゲオルグ・ベッツィンク議長は1月30日、1月20日に公表された報告書を受け、ラッツィンガー大司教が適切に対応しなかったことに「間違いだったと認め犠牲者に謝罪すべき」と述べた”
  • 神学部に学生が集まらなくなった:半減した理由は少子化ではない

    想像されたことで驚くべきことではないだろう。少子化の影響もあって、私立大学では学生が集まらないため学部を閉鎖するところも出てきている。日では雨後のタケノコのように新しい大学が開校されていった時期があったが、ここにきて肝心の学生が集まらないのでは大学運営は大変だ。生き延びるために腐心する大学が増えているという。 ところで、欧州の総合大学には神学部がある。キリスト教の歴史や神学を学ぶ学部だが、知的情報化時代、神学部に入って神について学びたいと思う学生は多くはない。独作家ヘルマン・ヘッセには長編小説の代表作品「車輪の下」がある。主人公のハンスは念願の神学校に入学したが、失望して退学する話だ。現代の青年たちは神学校や大学の神学部にわざわざ入ろうとはしない。だから、大学の神学部は年々、学生が集まらなくなるわけだ。サプライズではないが、少々寂しい。 バチカン・ニュースが19日報じたところによると、オ

    神学部に学生が集まらなくなった:半減した理由は少子化ではない
    quelo4
    quelo4 2022/10/24
    “大学の神学部に入学する若者たちは減少したが、神を求める青年たちが減少したわけではない。むしろ、資本主義経済社会で科学至上主義文化に限界を感じる若者たちは神との出会いを求め出してきている”
  • 「第2バチカン公会議」60年目の現状:教会は現在病んでいる

    ローマ・カトリック教会は今月11日、第2バチカン公会議開催60周年を迎えた。カトリック教会の現代化(アジョルナメント)を決定した公会議として、その後の教会の基的路線となったといわれてきた。ヨハネ23世が開始を決め、パウロ6世が継続して3年間余りの協議の末決められた改革は60年後の今日、「教会は何も変わっていない。旧態依然だ」という失望の声が聖職者や信者たちの間から聞かれる。ヨハネ23世が始めた第2バチカン会議(1962年10月11日~65年12月8日)の狙いはどこにあったのか、もう一度振り返ってみた。 バチカン・ニュースは10日、「1962年10月11日、ちょうど60年前、ローマで第2バチカン公会議が始まった。これは、20世紀におけるカトリック世界教会の最も重要な出来事だった」と指摘している。同じように、同公会議に神学顧問として参加した名誉教皇ベネディクト16世は後日、「サンピエトロ大聖

    「第2バチカン公会議」60年目の現状:教会は現在病んでいる
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    quelo4 2022/10/17
    “ラッツィンガー枢機卿(ベネディクト16世)は1985年、「『公会議精神』はこれまで正しく理解されることがなかった」と批判し、教会は繁栄できず、衰退を招いていると述べている”
  • 八幡和郞は『似非保守』か『愛国リベラル』か

    「視聴者から八幡氏は保守派のようなことをいっているが、実はリベラルなのでないかという疑惑があるが当のところはどうなのか」とYouTubeの番組で聞かれたことは、『深田萌絵さんと対談:安倍さんの人柄と憎まれる理由』での冒頭で書きました。 その後、SNSなどでいろんな人からコメントいただいたりして回答したりしていたら、なかなか面白いやりとりもあったので、少しまとめて紹介したいと思います。 このテーマを政治学的に難しく議論することもできますが、今回はもう少し具体的な問題でどういう立場をとるのが保守だとかリベラルなのかといったわかりやすい視点からも論じてみます。 中道左派とは何か 私はリベラルか保守かといわれることは好みません。私の政治思想は、もともとヨーロッパの政治史を学ぶ中で形作られたものですし、自分で希望してフランスに留学して磨いたものです。 ヨーロッパの政治思想は、基的にフランス革命の

    八幡和郞は『似非保守』か『愛国リベラル』か
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    quelo4 2022/09/05
    “視聴者から八幡氏は保守派のようなことをいっているが、実はリベラルなのでないかという疑惑があるが本当のところはどうなのか」とYouTubeの番組で聞かれた”
  • 独トリーア教区の性犯罪中間報告:伝統が聖職者の性犯罪の温床に

    独ローマ・カトリック教会トリーア教区の聖職者による性的暴力に対処するための独立委員会(UAK)は先月25日、最初の中間報告を発表した。それによると、聖職者の性犯罪の犠牲者は513人で、名前または匿名で特定できたという。聖職者の未成年者への性的虐待件数は1946年から2021年の間に発生した。 独立委員会は「トリーア教区で、性的虐待の容疑者または有罪判決を受けた加害者(聖職者)は195人だった」と発表した。同時に、「容疑者または有罪判決を受けた聖職者が教区の内外に移送され、新しい場所で若者や子供に対する虐待行為が新たに行われていた」と指摘し、教会指導部の対応を批判した。トリーア教区の最高指導者ステファン・アッカーマン司教の指導の下、数年前まで性的犯罪で有罪判決を受けた数人の聖職者が病院での司牧ケアの聖職に従事していたというのだ。 同委員会は、「トリーア教区のベルンハルトシュタイン元司教(19

    独トリーア教区の性犯罪中間報告:伝統が聖職者の性犯罪の温床に
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    quelo4 2022/09/05
    “独ローマ・カトリック教会トリーア教区の聖職者による性的暴力に対処するための独立委員会(UAK)は先月25日、最初の中間報告を発表”
  • 豊臣秀吉の世界観とキリスト教や奴隷輸出禁止の真相

    大河ドラマの秀吉ものは、だいたい、天下をとるまでが主体で、そのあとは、オマケ扱いだ。朝鮮遠征の扱いを韓国に遠慮して耄碌して起こした暴挙と位置づけないといけないとというのがNHKでは不文律だからである。また、キリスト教の扱いもキリスト教に変な配慮するからいい加減だ。日人がキリシタンによって奴隷で売られていたなどと一生懸命隠さないとだめのようだ。 しかし「令和太閤記 寧々の戦国日記」では、むしろ、このあたりを依怙贔屓なく詳しく客観的に分析している。 私はもともとヨーロッパの歴史の方が得意で、中国韓国歴史についてもも書いているから、全体像をしっかり踏まえたうえで、寧々の眼から説明している。その一部だけですが何回かに分けて紹介する。日は、キリスト教禁止の前後の事情です。 ■ 秀吉にとって、貿易上の利益からいっても、新しい文化技術の吸収のためにも、南蛮文化の窓口である九州は、是が非でも秀

    豊臣秀吉の世界観とキリスト教や奴隷輸出禁止の真相
    quelo4
    quelo4 2022/08/22
    “秀吉は、キリスト教や奴隷輸出の禁止、朝鮮や琉球王への服属要求、生糸貿易独占、長崎教会領回収、博多の大都市改造など、矢継ぎ早にそれまでの武家政権がきちんと取り組んでこなかった国際関係調整に乗り出した”