Rubyコミッター・笹田耕一に世代別インクリメンタルGCを発想したプロセスを聞いてみた Rubyのフルタイムコミッターである笹田耕一さんに、Rubyの処理性能を向上させるいくつかのブレイクスルーをどのように解決し、どのような困難があったのかを聞きました。 直感的な文法や生産性の高さから、世界中の人々に愛されるオブジェクト指向スクリプト言語Ruby。その黎明期から現在に至るまで、大きな変化を遂げてきた要素があります。“処理速度”です。数々の最適化が行われた結果、Rubyの処理性能はかつてとは比べものにならないほど向上しました。 その改善を支えたのは、世界中のRubyコミッターたち。中でも、性能向上において多くの成果を残してきたのが、クックパッド株式会社でフルタイムRubyコミッターとして働く笹田耕一(ささだ・こういち/ @koichisasada )さんです。本稿では、彼がいかなる設計方針に