“廃止1000キロ” 何のことかというと、東北地方で一年間に廃止されたバス路線の距離です(東北運輸局まとめ)。人口100万を超える仙台市の市営バスも13年連続の赤字、バス業界は苦境に立たされています。そんななかメインの利用者である高齢者のニーズを徹底的に掘り起こし、利用者の増加につなげたバス会社があります。路線バスに活路はあるのでしょうか。(仙台放送局記者 塘田捷人/山形放送局記者 桐山渉) 今バス会社は、かつてない厳しい状況に立たされています。 昨年度は全国の事業者の72%が赤字。原因はもちろん利用客の減少です。東北の主な路線バスの利用客数は、平成27年度からわずか4年間で、およそ10%減少しました。 経営を維持するため不採算路線を廃止した結果、利便性が悪くなりさらに利用客が減る、こうした負のスパイラルに陥っているのです。