投資工学開発部 吉野 貴晶 金融情報誌「日経ヴェリタス」アナリストランキングのクオンツ部門で16年連続で1位を獲得。ビックデータやAI(人工知能)を使った運用モデルの開発から、身の回りの意外なデータを使った経済や株価予測まで、幅広く計量手法を駆使した分析や予測を行う。 米国で広く知られる株式の投資銘柄を選ぶ手法として”ダウの犬投資法”があります。現在、オヒギンズアセットマネジメントの代表兼運用最高責任者を務めるマイケル・オヒギンズ(Michael B. O‘Higgins)が、1991年に出版した著書「Beating the Dow(ダウ平均を打ち負かす)」※1の中で紹介した手法で、シンプルに高配当利回り銘柄に投資するという戦略です。犬(Dogs)とは、ここでは、配当利回りが高くなるほど株価が割安になっていることを意味します。足元の株式市場を取り巻く環境は、米国の利上げ観測やロシアのウクラ