「天使の分け前」と「天使のわけまえ」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「天使の分け前 (曖昧さ回避)」をご覧ください。 天使の取り分(てんしのとりぶん、英: Angels' share)は、ワインやブランデー、ウィスキーなど、その製造工程で熟成を要する酒類において、「熟成中に水分・アルコール分が蒸発し、最終的な製造量が目減りする」こと。天使の分け前とも呼ぶ。 ブランデー、ラム酒、ウイスキーなどの「ブラウンスピリッツ」とも分類される蒸留酒は「樽などでの熟成」という製造工程を含んでいる。熟成は短くとも数年単位、十数年の熟成が行われることも珍しくはなく、場合によっては数十年の熟成がなされる場合もある。樽は基本的に木製であり、液体は通さないが気体は通すため、熟成の間に酒に含まれる水分やアルコール分が蒸気となって少しずつ樽からしみ出ていく。すると、熟成開始時の量と比較して、熟成終了