公正取引委員会は1日、キャッシュレス決済を扱う事業者と金融機関による取引について、調査報告書を発表した。スマートフォンのQRコードを使った決済アプリに入金(チャージ)する際、決済事業者が銀行に支払う接続料について、「(銀行が)根拠を説明することが望ましい」との考えを示した。 キャッシュレス決済では、利用者がアプリにチャージすると、事前に登録した銀行の口座やクレジットカードから引き落とされる。主に入金手続きはNTTデータの金融ネットワークサービス「CAFIS」を介しており、銀行が1件当たり1円の手数料をNTTデータに支払っている。一方、銀行は数円~数十円の接続料を決済事業者に課している。 報告書は、NTTデータが2020年からCAFISを介した手数料を最大3・15円から1円に値下げしたにもかかわらず「銀行が決済事業者に請求する接続料の値下げが行われていないことがうかがえる」と指摘し、説明を促