18歳のスウェーデン国会議員、アントン・アベルさん=ストックホルム、橋本写す 北欧スウェーデンで今年、史上最年少の18歳の国会議員が誕生し、注目されている。大学1年のアントン・アベルさん。彼はいわば、社会活動への参加を奨励する北欧型の教育の申し子ともいえる。 アベルさんは今年9月の総選挙(比例制)に、与党の穏健党から立候補した。10月に同党議員が1人辞職したのに伴い、くり上げ当選した。 「大学から帰る途中、携帯電話に知らせが入った。僕が国会議員になるなんて非現実的に思えましたが、いまは毎日が新しい体験です」 政界入りのきっかけは2007年10月に起きた事件だった。ストックホルムの路上で16歳の少年が若者たちに集団暴行され、死亡した。当時15歳で高校生のアベルさんは、たまたま現場近くのレストランにいて、衝撃を受けた。 「こんな暴力は許せない。ぼくも同じ世代。自分で何かできないか」。