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本の匂いに包まれた静謐な空間は、豪雨による浸水被害で一変した-。茨城県常総市水海道天満町にある市立図書館では、床上浸水のために書籍やCDなど約15万点のうち約3万点が泥水を被った。この中には貴重な郷土史の資料も含まれている。泥だらけで悪臭漂う環境の中、職員総出で片付けに追われているが、復旧のめどは立っていない。(上村茉由) 鬼怒川の水位が上がった10日未明、8人の同館職員は市役所石下庁舎に呼び出され、避難所の開設にあたった。次第にひどくなる雨。心配が募った。 「図書館に一度戻りたい」。そう思うも、鬼怒川の堤防が決壊して避難所周辺は冠水。10日夜には図書館周辺も冠水したため、いよいよ戻れなくなった。 高山京子館長(59)が惨状を目にしたのは、水が引いた12日。高山館長は当時をこう振り返る。 「1冊でも避難させることができたのではと思うと、本に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。床に落ちた
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中国・新疆ウイグル自治区の幹部は24日、一部のイスラム教徒の女性が頭からすっぽりとかぶり、顔全体を覆い隠す衣装(ブルカ)について、公共の場所などでの着用を禁じていることを認めたうえで、「少数民族の伝統衣装でなく、イスラム教徒やアラブ国家の服装でもない。まったくの過激な服装だ」と述べた。 中国政府は同日、今年で成立60年を迎える同自治区の発展状況などを記した白書を発表。これに合わせ、幹部が北京で記者会見した。同幹部は「ブルカをかぶった男性が子どもを誘拐する問題がある」とし、「こんな服を着れば遅れた民族になる。受け入れられない」などと語った。 同自治区では、ウイグル族のイスラム教徒と漢族との対立が激化し、暴力事件などが相次いで発生。区都ウルムチ市などがブルカの着用禁止規定を出したと伝えられていた。(北京=古谷浩一)
書店が地域に1軒もない「本屋ゼロ」の市町村が、全国300以上に上っている。出版不況に加え、ネット書店が台頭、昨年4月に消費税が上がり、出版物に軽減税率が適用されていないことも大きい。書店のない街、そして個性的な書店のある街を訪ね、本の世界を考える一冊を探した。 東京・秋葉原と茨城・つくばを結ぶつくばエクスプレス開業後、首都圏のベッドタウンとして人気の茨城県つくばみらい市。平成の大合併で同市が発足した2006年当初、4万1000人だった人口は、5万人突破目前だ。 しかし、ここは市として関東で唯一の「本屋ゼロ」自治体である。「子どものころは公園で遊び、暑いと本屋で涼めたのに……」と、同市在住の公務員女性(27)は語る。国道沿いの本屋が撤退し、雑誌や本は近くの守谷市やつくば市で買う。「車がある大人は困らないけれど、子どもは本屋でふらっと本を手に取れません」 <私たちは大いに危惧しています。子ども
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