『新潮45』2015年2月号「「出版文化」こそ国の根幹である」特集に釣られてみた。特集は、日本の読書および出版文化を衰退させている原因として、インターネット情報源、アマゾン、ブックオフ、図書館を批判しつつ、日本の出版の過去と独自性を回顧するというもの。寄稿しているのは、藤原正彦、林真理子、磯田道史、高井昌史(紀伊國屋書店)、石井(新潮社)、アレックス・カー、中川淳一郎、片山杜秀、竹内洋である。 全体として、批判の対象が複数ありすぎで、特集で訴えたいことが拡散しすぎという印象。後半の中川、片山、竹内らの記事が暗に示唆しているように、結局読書の衰退の原因は、読書時間がネットやスマホにかける時間とトレードオフになっていることだろう。この文脈ではアマゾンやブックオフや図書館も同じようにその衰退の影響を被るわけであって、ネット情報源と一緒くたにして日本の教養の破壊者扱いするのは筋違い、という気にな
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