中野三敏・監修の「江戸の出版」を読んでいたのだが、江戸期の出版・印刷の用語さえ忘れてしまっていることに驚いて、書棚から古いNHKブックス「江戸の本屋さん」を出してきて再読していた。 そのうちに、なぜ室町から江戸初期にあった「古活字」を日本は捨ててしまったのか? という疑問を、再度、考えてしまった。 昨年10月に、田中優子の「より多くの部数を印刷するには、活字を整える技術が追い付かなかったのである。」という言葉を引用しながら、漢字文化圏の「活字」の多さが、その理由かと考えた。 技術的に多様な文字種をそろえることの困難さ、そのための資本投下の必要性が、江戸期日本の印刷・出版を「整版」に導いた、と漠然と考えていた。 東京大学総合研究博物館のhpにある西野嘉章編「歴史の文字 記載・活字・活版」によると(以下のURL 参照) http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_d
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