インドのニューデリーで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で、新潟県の「佐渡島の金山」が、世界遺産に登録されることが決まった。 佐渡金山は独自の採鉱・精錬技術で発展した貴重な鉱山遺跡だ。江戸時代の17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。その価値が、世界に広く認められる意義は大きい。 だが、登録決定にあたり、禍根を残すような取り決めがあった点を指摘しないわけにはいかない。韓国の意向を受け入れる形で、戦時中の朝鮮半島出身者に関する展示を行うことにしたからだ。 韓国はこれまで、佐渡金山で朝鮮半島出身者が強制労働させられたという、事実に反する主張で登録に反発してきた。 このため日本政府は韓国と協議し、「朝鮮半島出身者を含む労働者の戦時中の過酷な労働環境」などの解説をパネル展示することで合意した。史実を伝えるべき文化遺産に、政治が持ち込まれたということだ。 世界遺産委員会で
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