1992年3月。 私たちの勤めていた会社「UPL」は倒産しました。 その前から(ヤバいらしい)という噂はあったものの、 栃木の本社から離れて働いていた私たち開発部の人間には、 やはり寝耳に水の出来事でした。 その当時の私たちには奇妙な自信がありました。 「今は弱小メーカーだけど、必ず有名になれる。 今のスタッフなら、今開発している2つのタイトルが世に出れば、 ゲーム好きの人たちにわかってもらえる、自分たちと自分たちの作品を見る目が変わる」 でも、そんな希望はクシャっと潰れてしまったのです。 私たちは悔しさの念を禁じ得ませんでした。 やがて悔しさは形を変え、その後も心に居座り続けました。 インターネットの普及につれて、UPLについての勘違いや、 だれかの憶測に基づく間違った情報が、さも事実であるかのように広がり はじめたのです。しかし、個人のサイトや、掲示板での書き込みに その都度訂正をお願