川廻しというのは、狭い山域で水田の用地を得るためなどの目的で行われた河川土木技術である。 蛇行している河川で、ひとつ山を挟むだけの上流・下流が近接するところ同士などをトンネルでつないでしまってバイパスさせると(支流の本流流れ込みをバイパスさせることもある)、それによって流れが変わって干上がった旧河川床が出来る。この土地を農地などに利用するというもので、主に江戸期に盛んに行われたものと思われる。 トンネルは、そうした古い時代のものであるので、むろん素掘りであって、既に永い年月の経過で自然に溶け込んでいるため、自然の洞窟と勘違いされる場合も少なくないが、通常の風化作用によって、そう簡単に川のトンネルは出来ない。 川廻しの場合、必ずトンネル入口側の左又は右方向に、旧河川床の平地が残っていることになる。こうして川廻しされた地形全体を「川廻し地形」と呼び、かつての川床跡を「フルカワ」、現在の川
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