電力小売り事業とは 水力とか火力発電所などで発電された電気は、送電ロスを少なくするため高圧で送電され、変電所で電圧を落としながら、工場、ビル、家庭に配電される。電気は必要な時に必要な量を発電しなければ停電するので利用率が低い設備も必要になる。また、発電設備とか送配電設備が必要以上にあれば無駄な投資になってしまう。 このため電力事業については供給に責任を持つ企業の地域独占が認められ、必要な原価に基づき規制当局が料金の査定を行う形になっていた。総括原価主義と呼ばれる方式だ。 電力に関わる発電と小売部門については、競争原理を導入すればコストを下げることが可能になると考えた国が、発電と小売りの自由化を開始した。主要国で最も早く開始したのは1990年に民営化を開始した英国だった。 日本でも2000年から大規模工場などの大口需要家を対象に自由化が開始され、16年から、家庭も電気を販売する会社を自由に選
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