【バンコク=若山樹一郎】クリスティアナ・フィゲレス国連気候変動枠組み条約事務局長は4日、バンコクで記者会見し、環境省の南川秀樹次官が3日、福島第一原発事故の影響により、「温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比25%削減する」とした日本政府の目標の見直しに言及したことに関し、「目標は維持できると考える。さらに野心的な数値目標を期待している」と述べ、見直しに反対する姿勢を示した。 フィゲレス事務局長は「日本政府から(見直すとの)情報は得ていない」と述べ、「日本政府は災害を乗り切ったうえで、(新たな)エネルギー基盤構築に向けて前進すべきだ」と強調した。 地球温暖化対策を協議する国連の作業部会に出席した南川次官は、3日に行われた日本メディアとの記者会見で「見直し」に言及。会議出席者によると、作業部会では、日本側から見直しに関する説明は行われていないため、各国からの反応などはまだないという