自転車ロードレースを配信観戦していると、解説者が「1分10km」という法則を口にすることがあります。逃げ集団とプロトンのタイム差が1分である時、逃げ集団が10km進んだ時点で追いつかれるであろう、というのがこの法則です。 これは“シャパットの定理“とも言われます。1944年から1954年にかけて選手として活躍し、後に解説者となったロバート・シャパット(Robert Chapatte)が経験則に基づいた定理となります。 シャパット「単独で抜け出す選手がゴールまで10キロメートルの地点で直後の追走者より1分以上前にいることに気づいた場合、その選手はレース終了までに追いつかれない十分なリードを持っているとみなされる。」 だから10分差がついていても残り100kmであれば十分に追いつけると考えられるのです。これを実際に計算で検証しておきたいので、ここで試みることにします。中学1、2年数学で理解でき
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