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ブックマーク / realsound.jp (40)

  • 話が飛ぶ人は体内に複数の時間が流れているーーADHD当事者の作家が描くエッセイ『あらゆることは今起こる』

    小学校1年生のときの教室。クラスメイトたちの当たり前を、自分だけがさっぱり理解できず、それを周囲には悟られないように平静を装いながら、内心はげしく動揺している。もしかしたら自分は気づかないうちに、どこかに存在する「並行世界」に迷い込んだのかもしれない。そう思うと、次第に怖くなってくる。 小説家・柴崎友香の『あらゆることは今起こる』は、そんな「小説の始まり」のようなエピソードから始まる。でも、これは「小説」ではない。2021年9月にADHD(「注意欠如多動症」)の診断を受けたという柴崎が書き下ろした、発達障害をめぐるエッセイだ。医学書院の「ケアをひらく」シリーズに収められているのだが、そのコンセプトにたがわず、ひじょうに平易な言葉遣いで、発達障害の特性を知ることができる。著者自身が発達障害についての考えを深める過程と並行して書かれていて、ADHDという言葉を耳にしたことはあっても、充分に考え

    話が飛ぶ人は体内に複数の時間が流れているーーADHD当事者の作家が描くエッセイ『あらゆることは今起こる』
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    rgfx 2024/07/05
  • もうカツアゲは怖くない――中年男性が“四半世紀ぶりのゲーセン”で思い出した少年時代

    小中高を福岡県は北九州市の片田舎で育った私にとって、ゲーセンはデンジャラスな空間だった。最寄りのゲーセンに遊びに行けば、3分の1の可能性でカツアゲ目的の御方とエンカウント。壊れるほど愛しても3分の1も伝わらないというのに、金銭目的の暴行は3分の1で発生していたのである。しまいには、あまりに事件が発生するので店自体が潰れてしまった。遠くのゲーセンに行くことも考えたが、その店はゲーセンというより御ヤンキーのみなさまの社交場的な空間で……。御ヤンチャな同級生が「明日さぁ、後輩の◯◯を“その店”で、みんなに紹介しようと思うんだよ」と言っていて、「そんな『マイ・フェア・レディ』みたいなシステムなんだ?」と感心したものである。 そんな過酷な状況でも、私は少ない小遣いをカツアゲのリスクに曝しながら、ゲーセンに行った。なぜそこまでして行ったのかは、よく分からない。ゲーセンが持つ引力に引かれたとしか言いよう

    もうカツアゲは怖くない――中年男性が“四半世紀ぶりのゲーセン”で思い出した少年時代
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    rgfx 2024/02/23
  • 解散したVTuberグループの“その後の物語” 再びスポットを浴びる3人に注目

    VTuber~バーチャルタレントシーンを観測していると、毎日のようにさまざまな個性を持った新人タレントたちのデビューを目の当たりにする。 グループやプロジェクト、事務所といったくくりに目線を広げてみると、にじさんじホロライブ、ぶいすぽっ!、ななしいんく、Neo-Porteなど、シーンをリードする事務所やプロジェクトの活動が目立ちつつも、彼らの轍を追いかけるように新しいプロジェクトがいくつも立ち上がってきている。 そのなかにはうまく運営がつづいているものもあれば、さまざまなトラブルや問題が生じてしまい、活動休止・運営会社の廃業といった結末を迎えてしまったものもある。 運営会社が閉鎖してしまったあとに活動を続けるにしても、活動はタレント当人にすべてがかかる個人としての活動になる。うまくいくかどうかはかなり不安であろう。 そんななか、プロジェクト解散・会社倒産などの憂き目にあっても個人として活

    解散したVTuberグループの“その後の物語” 再びスポットを浴びる3人に注目
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    rgfx 2024/01/14
  • 目指すのは「オタク向けmixi」「平成のインターネット」……? ユーザー爆増の純日本産SNS『Misskey』開発・運営インタビュー

    目指すのは「オタク向けmixi」「平成のインターネット」……? ユーザー爆増の純日SNSMisskey』開発・運営インタビュー この1年、『X(旧・Twitter)』に大きな変化が起きている。イーロン・マスクによるTwitter社の劇的な買収劇にはじまり、サードパーティアプリの停止、APIの有料化、名称変更、大量のユーザーアカウントを停止する“凍結祭り”など、これまで恩恵を享受してきたユーザーにとってネガティブな出来事も多く、こうした事件が起きるたびに「ポスト・ツイッター」について議論がなされてきた。 個人的にもXに変わるテキストSNSの動向は注視しており、Meta社が公開したテキストSNS『Threads』のレビューや、『Mastodon』に代表される分散型SNSを取り巻く状況についても都度レポートしている。今回は分散型SNS、『Misskey』の開発を行うsyuilo氏と同サービ

    目指すのは「オタク向けmixi」「平成のインターネット」……? ユーザー爆増の純日本産SNS『Misskey』開発・運営インタビュー
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    rgfx 2023/09/09
    個人が各自でインスタンスを立てるとスパム対策などの運用コストが牙を向いてくるのは本当にそう/io鯖にいるけどフォロー先6割io鯖外なのでMisskey(io)ノリ関係なくなってる/めんどい話題はtoot.blueでよくね?
  • tofubeats × HOEDOWN馬場氏 × stu Murasaqi氏 × 松竹 賜氏が語り合う”バーチャルプロダクションの可能性” 「自由」MV撮影の舞台裏に迫る

    tofubeats × HOEDOWN馬場氏 × stu Murasaqi氏 × 松竹 賜氏が語り合う”バーチャルプロダクションの可能性” 「自由」MV撮影の舞台裏に迫る 「LEDウォール」と呼ばれる巨大なディスプレイを使用することで、リアルタイムにCG合成をおこなうことができる撮影手法「バーチャルプロダクション」。 3DCGで作成した背景素材や実際のロケーション映像をLEDウォールに投映し、その前にいる被写体と合わせて撮影することで、実際のロケ地に赴いて撮影してきたかのような映像を制作することができる同手法で制作されたのが、tofubeatsの新曲「自由」のMVだ。 MVには計10ヵ所以上のロケ地が登場するが、実はこれらのシーン、全編を通して松竹傘下のミエクル株式会社が運営する「代官山メタバーススタジオ」で撮影されたものであり、制作スタッフたちも“コンテンツが生まれる過程”自体のアップデ

    tofubeats × HOEDOWN馬場氏 × stu Murasaqi氏 × 松竹 賜氏が語り合う”バーチャルプロダクションの可能性” 「自由」MV撮影の舞台裏に迫る
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    rgfx 2023/08/08
  • 人気の本、なぜ地方の書店では仕入れることができない? 「【推しの子】って、今売れているんですか(笑)」

    リアルサウンドブックでたびたび登場している、秋田県羽後町の「ミケーネ」は、人口約1万3000人の農村の田園風景の中に立つ個人経営の書店だ。実は記者が小学校のころから通っている書店で、数多くの漫画との出会いの場を提供してくれた店でもある。今回は阿部久夫店長と、「ミケーネ」で漫画を買うというラブライバーの武田遼哉さんに直撃インタビュー。地方の書店の現状と課題、そして未来について考えてみた。 「ミケーネ」の外観。地域の文化発信基地である書店を守ることはできるのだろうか。 地方書店はAmazonのVIP顧客!? ――書店に関しては、都心と地方の格差が著しいと言わざるを得ません。おそらく、一般のお客さんは数十万部が印刷されるベストセラーは、どこの書店に行っても並んでいると思っているかもしれません。しかし、実態は人気のあるタイトルほど大都市の大型書店に集中し、地方の個人経営の書店に並んでいないという実

    人気の本、なぜ地方の書店では仕入れることができない? 「【推しの子】って、今売れているんですか(笑)」
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    rgfx 2023/06/19
    「昔は毎月必ず取次の担当者が来ていた」「昔は仙台市に取次の倉庫があって、好きな本を仕入れていいという仕組みもありました」/取次ェ…
  • メタルは“開かれた音楽”として発展する ポップスやヒップホップなど広範なジャンルへの浸透も

    近年のポピュラー音楽シーンにおけるメタル要素の普及・偏在化 この記事の趣旨は「近年(2010年代終盤〜2020年代以降)のメタル動向の総括」なのだが、それを具体的に述べる前に、読者の方々、特に「メタルは自分とは関係ない」と思っている人に知ってほしいことがある。 ①音楽ジャンルとしてのメタルをあまり聴いていないと思っている人でも、メタル的な音を耳にする機会は実は多い。 ②近年、世界的に大きな支持を得ているカルチャーがメタル由来の意匠を用いることが増えてきているため、メタル的な視覚要素が人目に触れる機会も非常に多い。 まず、①について。例えば、リナ・サワヤマやフィービー・ブリジャーズはインディ〜オルタナ方面の音楽ファンから大きな支持を得ているが、ともにメタルに影響を受けており、いずれもMetallicaのカバーアルバム『The Metallica Blacklist』(2021年)に音源を提供

    メタルは“開かれた音楽”として発展する ポップスやヒップホップなど広範なジャンルへの浸透も
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    rgfx 2023/06/02
  • メタバースで「ないもの」とは? 定義から読み解くSNS・ゲーム・AR/VR・NFTとの関係性

    発売一ヶ月での四冊重版決定を記念して展開している「メタバース」について学べるバーチャル美少女ねむ著『メタバース進化論』(技術評論社)の第一章「メタバースとは何か」の全文掲載。前編『メタバースとは何か? SF文脈とバーチャルリアリティ学から読み解く「メタバースの定義」』で整理した同書におけるメタバースの定義に従い、後半では実際になにが「メタバースでない」のか、そして「メタバースが持つ真の革命性」にせまっていく。(編集部) メタバースではないもの メタバースという言葉は今後の成長投資領域として注目されているため、様々な領域のプレイヤーの複雑な思惑が絡み、様々な情報が飛び交っていて、理解を非常に難しくしています。定義についてまとめたところで、これらよくある誤解について順番に整理していきたいと思います。 メタバースSNSのことではない まず、FacebookやTwitterなどのSNS(ソーシャ

    メタバースで「ないもの」とは? 定義から読み解くSNS・ゲーム・AR/VR・NFTとの関係性
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    rgfx 2023/03/01
    「メタバースはSNSのことではない」「オンゲのことではない」「AR・VRのことではない」「NFT・ブロックチェーンのことではない」圧巻。
  • メタバースとは何か? SF文脈とバーチャルリアリティ学から読み解く「メタバースの定義」

    メタバース」という言葉の由来 ザッカーバーグによる「Meta」発表以降、テレビやニュースで取り上げられ、大きな注目を集めている「メタバース」 この言葉はいったいどこから来たのでしょうか。 「メタバースMetaverse)」は、「超(Meta-)」 と 「世界(Universe)」を組み合わせた造語で、元々はアメリカSF小説『スノウ・クラッシュ』(1992) に登場する架空の仮想世界の名前です。現実を超えた世界、というニュアンスでしょうか。 作品中のメタバースは、VRゴーグルを被って体験する三次元のオンライン仮想世界で、アバターの姿でたくさんのユーザー同士がコミュニケーションすることができます。VRゴーグルの再現する視覚と聴覚により、ユーザーはまるで実際にそこにいるかのような体験をすることができます。この作品ではアバターや仮想世界の土地の売買など、仮想世界の中で経済が成り立っていること

    メタバースとは何か? SF文脈とバーチャルリアリティ学から読み解く「メタバースの定義」
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    rgfx 2023/03/01
  • 『エルピス』大根仁監督ロングインタビュー 画期的な撮影から長澤まさみとの再タッグまで

    長澤まさみ主演ドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』(カンテレ・フジテレビ系)が12月26日に最終回を迎える。プロデューサー佐野亜裕美の実体験をベースにした要素も盛り込まれた渡辺あやによる脚や、挑戦的な作品のテーマが視聴者に熱を与え続けてきた作には、もう1人重要なキーパーソンがいる。チーフ演出を務める大根仁だ。SNSでは現場の様子や放送内容について随時言及してきた大根監督だが、これまで作について深く語ることはほとんどなかった。そして今回、最終回放送前のタイミングでロングインタビューが実現。作品に携わることになった背景から、現場目線でのドラマ全体の総括や画期的な撮影について、そして2011年の映画『モテキ』以来の再タッグとなった長澤まさみへの思いまで、たっぷりと語ってもらった。(編集部) ずっとやりたかった「ドラマの映像ルックを底上げすること」 大根仁監督 ――リアルサウンド映画部で

    『エルピス』大根仁監督ロングインタビュー 画期的な撮影から長澤まさみとの再タッグまで
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    rgfx 2022/12/27
    「なんで日本のテレビドラマだけが、予算よりも安く見えるのかっていう問題は、結構ずっと思っていて。」
  • ハマ・オカモト × ゲーム実況者・shu3対談 「好きなだけ」が武器になる2人の活動論

    「ジャック・オ・蘭たん」「hacchi」「すぎる」ら4人とのゲーム実況グループ「ナポリの男たち」としても活動中の、極度のやりこみプレイを冷静な実況で魅せるゲーム実況プレイヤー・shu3。ニコニコ動画からYouTubeへ活動の拠点を移して行われた企画「すべてを越えた超やりこみBotW」においては、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下ブレワイ)』の狂気的なやりこみ実況を行い、各方面で話題に。 このシリーズに大きな感銘を受けたミュージシャンがOKAMOTO'Sのベーシスト、ハマ・オカモトだ。 【#ハマ・オカモト の「AFTER THE TRAD」#73】 ハマ副店長が愛してやまないゲーム実況主「#shu3」の「すべてを越えた超やりこみBotW 」シリーズが完結したようです!🎮https://t.co/6lG3RjFc2L #AuDee #オーディー #THETRAD #TOKYOF

    ハマ・オカモト × ゲーム実況者・shu3対談 「好きなだけ」が武器になる2人の活動論
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    rgfx 2022/09/01
  • DJ RIOと0b4k3が語り合う、メタバースにおける“場所とコミュニティ”のつくり方

    毎回「メタバース×〇〇」をテーマに、様々なエンタメ・カルチャーに造詣の深い相手を招きながら、多面的な視点でメタバースに関する理解を深めていくDJ RIO氏の「multi perspective for metaverse」。 初回の対談相手はVRChat内のクラブイベント・GHOSTCLUBを主宰する0b4k3(オバケ)氏。 二人の対談から、GHOSTCLUBが育んできたコミュニティ、そしてメタバースにおけるクリエイターコミュニティ/エコノミーの在り方を探る。(ゆがみん) 連載「multi perspective for metaverse」バックナンバーはこちら 野暮ったさが生む「メタバース」の使いやすさ ――近年の「メタバース」という単語の取り扱われ方については、以前から同じ領域で活動されていたお二人からすると、色んな感情があるように思えるのですが、どうでしょうか。 0b4k3:これま

    DJ RIOと0b4k3が語り合う、メタバースにおける“場所とコミュニティ”のつくり方
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    rgfx 2022/01/11
  • 「名前」で客が呼べない外国映画 『DUNE/デューン』の不発が突きつけるもの

    先週末の動員ランキングは、『燃えよ剣』が土日2日間で動員15万4000人、興収2億1400万円をあげて初登場1位となった。初日から3日間の累計は3日間で動員20万9502人&興収2億8734万5250円。東宝とアスミック・エースの共同配給、司馬遼太郎原作、監督・脚は原田眞人、岡田准一主演という座組での作品は2017年8月公開の『関ヶ原』以来。『関ヶ原』の公開時期は夏休み中、さらにその当時の国内メジャー作品は金曜日公開ではなく土曜日公開だったので単純な比較はできないが、初週土日2日間の成績では、今回の『燃えよ剣』は『関ヶ原』(最終興収24億円)の約54%という数字。当初の公開予定日だった2020年5月22日から、約1年半という大幅な延期を経ての公開となったことも、少なからず影響しているだろう。 外国映画ファンにとって肩透かしの成績となってしまったのは、土日2日間の動員が9万1000人、興収

    「名前」で客が呼べない外国映画 『DUNE/デューン』の不発が突きつけるもの
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    rgfx 2021/10/22
  • シティポップ(再)入門:山下達郎『FOR YOU』 揺るぎない最高傑作、シティポップのアイコンとして位置づけられる所以

    シティポップ(再)入門:山下達郎『FOR YOU』 揺るぎない最高傑作、シティポップのアイコンとして位置づけられる所以 日国内で生まれた“シティポップ”と呼ばれる音楽が世界的に注目を集めるようになって久しい。それぞれの作品が評価されたり、認知されるまでの過程は千差万別だ。特に楽曲単位で言えば、カバーバージョンが大量に生まれミーム化するといったインターネットカルチャー特有の広がり方で再評価されるケースが次々登場している。オリジナル作品にたどり着かずとも曲を楽しむことが可能となったことで、それらがどのようなバックボーンを持ち、どのようにして世に生み出されたのかといった情報があまり知られていない場合も少なくない。 そこで、リアルサウンドではライター栗斉氏による連載『シティポップ(再)入門』をスタートした。当時の状況を紐解きつつ、それぞれの作品がなぜ名曲・名盤となったのかを今一度掘り下げていく

    シティポップ(再)入門:山下達郎『FOR YOU』 揺るぎない最高傑作、シティポップのアイコンとして位置づけられる所以
  • サムスンが開発中? バーチャルアシスタントの「サマンサ」が早くもネットで人気に

    Samsung(サムスン)が開発中と噂されるバーチャルアシスタント、サマンサ(通称:サム)が、早くもネット上で大人気となっている。 現在SNSで拡散されているサムの画像は、デザイン会社のLightfarmがウェブページにアップロードしたものだ。ブルーの大きな瞳と豊かな表情が印象的で、ピクサー映画にも登場しそうなデザインだ。サムの画像が公開されるとたちまち話題となり、彼女を「ワイフ」と呼ぶ人も現れ始めた。 ただ人気が高まるほど、彼女に卑猥な言葉を投げかける人も増えた。その影響を受けてか否か、サムの画像はLightfarmのWebサイトから削除されることとなった。このことから、彼女が正式にAIアシスタントや広告に登用される可能性は低いのではとの意見もあるようだ。 Reference Emporium Twitterより そして画像が拡散されるにつれて議論となったのが、これがサムスンの公式プロジ

    サムスンが開発中? バーチャルアシスタントの「サマンサ」が早くもネットで人気に
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    rgfx 2021/06/07
  • 荏開津広の『少年イン・ザ・フッド』評:2020年のベストに必ず選び入れるグラフィック・ノヴェル

    SITE /Ghetto Hollywood による漫画『少年イン・ザ・フッド(1)』(扶桑社)が、9月2日に刊行され、その濃密な内容で話題となっている。90年代の日のヒップホップシーンの熱狂を現代に伝えるかのようなその作風は、当時を深く知る人物にとってどう映ったのか。ジャパニーズ・ヒップホップの黎明期からシーンを見てきた、ライター/DJの荏開津広のレビューを掲載する。(編集部)【レビュー最後にプレゼント企画あり】 圧倒的な量のレファランスのイメージ群 SITE /Ghetto Hollywood による『少年イン・ザ・フッド』は、2020年の日語で書かれ出版された書籍のベストに必ずこれを選び入れる、そう思わせるほどに途中で何度も繰り返し“やったぜ”と呟いてしまう、そんなグラフィック・ノヴェルだ。 設定されている時は現代、場所は現実に存在するどこかをモデルにしたと読み手が想像することが

    荏開津広の『少年イン・ザ・フッド』評:2020年のベストに必ず選び入れるグラフィック・ノヴェル
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    rgfx 2020/10/02
    via:「2020年の日本語で書かれたすべての書籍のなかでベスト, #ラスベガスをやっつけろ と #ゴンゾージャーナリズム が変えた日本のカルチャーの風景から」 https://twitter.com/egaonehandclapp/status/1311945160805150727
  • <特別編・後編>宮台真司の『攻殻機動隊 SAC_2045』評:人間より優れた倫理を持つ存在と戦う必要があるのか?

    リアルサウンド映画部にて連載中の社会学者・宮台真司による映画批評。今回は特別編として、6月1日放送のミュージシャン・ダースレイダーとのライブ配信企画「100分de宮台」の第4回目を対談形式にて掲載する。後編では、前編(参考:<特別編・前編>宮台真司の『ミッドナイト・ゴスペル』評:サラダボウルの中にいた「見たいものしか見ない」主人公が「倫理」に気づく)で語ってもらったNetflixオリジナルアニメ『ミッドナイト・ゴスペル』とポストヒューマン的世界観を共有するNetflix攻殻機動隊SAC_2045』を論じる。作が問いかける、「ポストヒューマンのルーツ」だという倫理の行方、感情の劣化の描写、そして作品内で示唆される、民主主義国家で暮らす人々の未来像についてまで語ってもらった。 【『ミッドナイト・ゴスペル』を踏まえた『攻殻機動隊SAC_2045』】 ダースレイダー(以下、ダース):『攻殻機動

    <特別編・後編>宮台真司の『攻殻機動隊 SAC_2045』評:人間より優れた倫理を持つ存在と戦う必要があるのか?
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    rgfx 2020/09/14
  • Twitterが厳しい成人向けコンテンツの規制強化 他のSNSに追随する

    表現に関するガイドラインが比較的緩やかだったことで知られるTwitterが、ここにきて規制を強化する動きを見せていることが分かった。 過去1年間、FacebookとInstagramは、プラットフォームのクリーンアップを行い、アダルトコンテンツのクリエーターが存在することをほとんど不可能にした。Twitterもこの動きに追随していることが考えられる。 成人向け画像・動画は投稿出来ない 『The Next Web』は「アダルトコンテンツクリエーターは懸念」と報じている(参考:https://thenextweb.com/tech/2019/12/05/twitter-to-follow-facebook-and-instagram-with-new-anti-nsfw-guidelines/)。 このようなアーティストがオンラインで生計を立てる環境が悪化する発端は、昨年、Tumblrが成人向

    Twitterが厳しい成人向けコンテンツの規制強化 他のSNSに追随する
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    rgfx 2019/12/11
  • 椎名林檎が西加奈子に“J-POP職人”の顔を明かす「本当に好きな音楽とは乖離してる」

    椎名林檎が、11月29日の『SWITCHインタビュー 達人達(たち)』に出演。同番組の主題歌を務める椎名の希望で、作家・西加奈子との対談を繰り広げた。 冒頭、椎名は西の作品について「どうしても一生に一度はお目にかかりたい。人物の奥深い、人すら自覚しづらい吐露をどういう状態でお書きになっているのかって」と、今回のオファー理由を明かすと、椎名のライブを見に行ったこともあるという西は「お会いしたいというより間近で目撃したい」と興奮気味に語った。 番組前半では、椎名が西の自宅兼オフィスへ訪問。椎名は西の作品について「登場人物がどんどん変わっていく」と評すると、西は「自分の内なる目がどうやって世界を見るか。最初と最後で、その視点を変えるだけでものすごい希望になる」と、執筆時に使っている手法について明かした。 続いて、椎名が「インタビューで色々言われるなかで『そんな読み方?』って思うことはない?」と

    椎名林檎が西加奈子に“J-POP職人”の顔を明かす「本当に好きな音楽とは乖離してる」
  • 『IT/イット』完結編はなぜ長尺になったのか? ホラー描写とテーマの関わりから考える

    ホラー映画史上最大のヒットという大成功を収めた、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』……その続編かつ完結編が、作『IT/イットTHE END “それ”が見えたら、終わり。』だ。のけ者扱いされ、様々な事情を抱える子どもたち“ルーザーズ(負け犬)クラブ”の面々が、バラエティ豊かな方法で惨殺していく、ピエロの姿をした超常的な存在“ペニーワイズ”につけ狙われながら、恐怖を克服するべく立ち向かうという内容だ。 前作と同じくアンディ・ムスキエティが監督を務め、凶悪なピエロ“ペニーワイズ”役のビル・スカルスガルド、“ルーザーズ(負け犬)クラブ”を、やはり前作で演じた子どもたちが続投し、くわえて彼らの大人時代を、ジェームズ・マカヴォイ、ジェシカ・チャステインら、新キャストが演じることで、現在と過去、二つの物語が描かれていくのが、作の特徴である。 とはいえ作は、前作よりもさらに上映時間が増え

    『IT/イット』完結編はなぜ長尺になったのか? ホラー描写とテーマの関わりから考える