日本の多くのサラリーマン家庭にとって最大の重荷になっているのは住宅ローンだろう。「住宅ローン地獄」とはよく言ったもので、千万円単位の借金を数十年間かかえ続け、そのあいだは月々の返済は一度たりとも滞ってはならない、というのは大変な重圧だ。時代劇によくあるのが「娘が借金の形で身売りされ、それが返済できるまで遊郭から抜けられない」という話だが、住宅ローンの返済がある限りサラリーマンを辞められない、という人の立場もそんなに変わるものではない。 欧米の住宅ローンは返さなくていい? あまり知られていないことだが、われわれが通常「住宅ローン」と呼んでいるものは、欧米で常識とされる「住宅ローン」とはずいぶん違うものだ。日本の住宅ローンの特徴は、借り手が毎月必ず返済をしなければならないところにある。 え、ということは、他の多くの国では住宅ローンの返済をしなくて良いのか?ということになるが、まさに欧米の標準で