Paul Graham / 青木靖 訳 2006年10月 最近やった講演の後のQ&Aで、スタートアップを失敗させるのは何かという質問をした人がいた。その場に立ったまま何秒か呆然としていた後、それが一種のひっかけ問題なことに気付いた。これはスタートアップを成功させるのは何かという質問と等価なのだ——失敗の原因となることをすべて避けるようにすれば、成功することができる——そしてこれはその場で答えるにはあまりに大きな問だった。 後になって、私はこの問題をそういう方向から見るのも有効かもしれないと思うようになった。すべきでないことをすべて並べたリストがあれば、それをただ逆にするだけで成功へのレシピに変えることができる。そしてこの形のリストの方が、実践する上で使いやすいかもしれない。やらなければならないことをいつも頭に入れておくよりは、何かやってはいけないことをしているときにそれと気付くというほうが
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今年前半、「アラブの春」の到来に世界中がわいた。しかし、夏が来てみると、なかなか物事は思うようにすぐには進まないことが段々わかってきた。特にシリアで流血事件が続いているのが気になる。 中東情勢に関して、少し基礎を含めて知りたい方に、「英国ニュースダイジェスト」のニュース解説面が役に立つーー中東情勢専門家、吉田さんの腕が光る。以下はそのいくつかである。 シリア革命の行方 http://www.news-digest.co.uk/news/content/view/8202/265/ アラブの春とイエメン http://www.news-digest.co.uk/news/content/view/8103/265/ アラブの春でまだ興奮が冷めやらぬ頃に、アルジャジーラ英語放送に関して、朝日の月刊誌「Journalism」7月号に原稿を書いた。「メディアが動かした中東革命」という特集の中の1つ
2011年08月12日12:00 カテゴリ放送 東海テレビ放送事故の不思議 Twitterでお題を貰ったような気がするので、久しぶりのブログ更新である。 東海テレビが生放送中に、スタッフがふざけて作ったテロップを誤って23秒間放送したことで、様々な波紋を呼んでいる。もちろん、不謹慎にもほどがあるし、関係者が激怒するのも当然だろうと思う。ただ元放送技術者としては、なぜこういう事故が起こったのか、ということのほうが気になるところだ。 東海テレビのシステムがどうなっているのかは知らないのだが、当該の番組は情報バラエティの生放送だということなので、制作は報道局だろう。送出は情報番組用のスタジオとそれに付いている副調整室を使って行なっていたと想像される。 問題のテロップは、CGで制作されたものと聞いている。この手のテロップは、すべてデータとしてファイル上でやり取りされる。フリップ専用機で制作され、そ
シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。 ビジネスモデルの破壊者たち シュンペーターの創造的破壊を地で行く世界の革新企業の最新動向と未来戦略を、シリコンバレー在住のジャーナリストがつぶさに分析します。 バックナンバー一覧 グーグルが新しく発表したソーシャルネットワーク・サービス(SNS)、Google+(グーグル・プラス)が破竹の勢いでユーザーを増やしている。 公開された6月末からおよそ1ヶ月経った8月初めの時点で、登録ユーザー数は2500万人。フェイスブックの7億5000万人にはもちろんかなわないが、こちらのほうは7年かかっての数字だ。 しかも、グーグル・プラスは、まだ招待制の試行運
1975年生まれ。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)修了後、三菱総合研究所にて情報通信分野のコンサルティングや国内外の政策調査等に従事。その後2007年に独立し、現在は株式会社企(くわだて)代表として、通信・メディア産業の経営戦略立案や資本政策のアドバイザー業務を行う。16年より慶應大学大学院政策・メディア研究科特任准教授。 スマートフォンの理想と現実 2011年はスマートフォンの普及が本格化する年になる…。業界関係者の誰しもがそう予感していた矢先に発生した東日本大震災は、社会におけるケータイの位置づけを大きく変えた。しかし、スマートフォンの生産に影響が及びつつも、通信事業者各社はその普及を引き続き目指し、消費者もまたそれに呼応している。震災を受けて日本社会自体が変わらなければならない時に、スマホを含むケータイはどんな役割を果たしうるのか。ユーザー意識、端末開発、インフラ動向、ビ
やまや・たけし/1976年東京都生まれ。システムエンジニアを経て2002年よりライターとして活動。中国をはじめとするアジア諸国のIT事情を専門とし、幅広いメディアで執筆活動を行っている。執筆の他、講演や調査なども行う。著書に『中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立』(星海社新書)など。 News&Analysis 刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。 バックナンバー一覧 お金に余裕のある富裕層を中心に中国の消費者のあいだで、スマートフォンが急速に普及する兆しを見せている。 高速鉄道や空港の待合室、あるいは地下鉄などでスマートフォンユーザーに出くわす場面が多くなった。iPadやAndroid搭載のタブレットPCユーザーもよく見かける。逆に目立たなくなった
職あれば食あり 人は食べるために働くのか、それとも、働くから食べなければならなくなるのか。そんな素朴な疑問を解き明かすべく、さまざまな職業に従事する人々のランチと人生を追いかける。「職」と「食」の切っても切れない関係を解きほぐす、お仕事紹介ルポ。 バックナンバー一覧 あるバーの開店10周年を記念したパーティーで、マジックを見た。 「これから、ちょっとした脱出劇をしてみようと思います」 若いマジシャンはそう言うと、ヒモを結んで輪を作り、自分の両親指をその中に通した。そして、客のひとりに向かってこう頼んだ。 「このヒモを縛って、わたしの指が抜けないようにしてください」 縛った両手に客がハンカチをかけた、と思った瞬間、 「もうちょっとこっちです」 右手が出てきて、ハンカチの位置を調整する。 「ん?」「あれ?」「どうして?」と思う不思議が繰り返されたところで、彼が3本の指を示して「ワン、ツー、スリ
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