4日に行われた衆院憲法審査会の参考人質疑のうち、早稲田大の長谷部恭男(やすお)、笹田栄司(えいじ)両教授、慶応大の小林節(せつ)名誉教授の戦争法案についての発言(要旨)を紹介します。 外国の武力行使と一体 長谷部恭男・早稲田大教授 集団的自衛権の行使が許されるという点について、私は憲法違反だと考えている。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかないし、法的な安定性を大きく揺るがすものだ。 私は、外国の軍隊の武力行使との一体化に自衛隊の活動がなる恐れが極めて強いと考えている。 憲法9条を見ただけでは、自衛の限界というのははっきりとわからない。ただ、文言を見た限りでは、たとえ自衛が認められるとしても、極めて極めて限られているに違いないことは大体わかる。その上で、内閣法制局を中心として紡ぎ上げてきた解釈がある。文言、条文を見ただけではわからない場合に、解釈を通じて意味を確定していくという