ブログでは初めまして!科学コミュニケーターの田中沙紀子です。 今年のノーベル賞を予想するこの企画の先陣を務めます。まずは化学賞の第一弾!早速いきましょう。 私の予想は、細胞の膜の素材となっている脂質の研究をしたルイスC. カントレー(Lewis C. Cantley)先生です! 脂質は膜として細胞を単に物理的に支えているだけでなく、まわりからの働きかけに応じて細胞が反応を示すプロセスでも重要な役目を果たしていたのです。しかも、糖尿病やがんにもかかわっていそう......。ですが、その役目を果たす脂質が細胞内にごくわずかしか存在しない特殊なものだったこともあり、発表当初は、研究者仲間にも、なかなか信じてもらえなかったそうです。 私は学生時代に脂質の研究をしていたので、脂質の大切さとおもしろさを少しでも知ってほしいという気持ちも込めて、ご紹介します! 細胞内のシグナル伝達にかかわる新しい脂質の