富士通前社長の野副州旦(のぞえ・くにあき)氏(62)が、社長辞任の取り消しを求めている問題で、富士通は6日、臨時取締役会を開き、要求を拒否する方針を決めた。同日付で野副氏の相談役職も解任した。一方、昨年9月に野副氏が辞任した理由を訂正。「病気療養のため」との説明を「取引関係を持つことがふさわしくない企業との関係を継続したため」と変えた。 富士通は、相談役解任の理由を「会社との信頼関係が失われたため」としている。社長辞任の際、本当の事情を説明しなかったことについて、「関係者に迷惑がかかることや野副氏本人の名誉も考慮した。正しい理由を開示できなかったことについては遺憾だ」(広報IR室)と話した。 富士通の説明によると、昨年2月ごろ、野副氏が進めていたプロジェクトに、野副氏と親交の深い人物が代表取締役をつとめる企業が関与。富士通が企業を調査したところ、「行動規範の観点から、関係を持つことはふ