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書評と歴史に関するrodoriのブックマーク (10)

  • 新刊無料公開『新しいカレーの歴史 上』 「謎の幻視と『美味しんぼ』から始まった、間違いだらけのカレー史研究」その1|近代食文化研究会

    新刊では海外の最新研究動向をふまえ、嘘・間違いだらけの日カレー史研究を全面的に刷新します。 それでは『新しいカレー歴史 上』、冒頭部分をお楽しみください。 第一章 謎の幻視と『美味しんぼ』から始まった、間違いだらけのカレー史研究1.ガラパゴス・デマが跋扈する日カレー史研究 ・イギリスに初めてカレーをもたらしたのは、初代インド総督ヘースティングズ ・初めてカレー粉を商品化したのは、イギリスの会社C&B これらの史実は、カレー歴史に関する日語の書籍において繰り返し述べられてきた、ありふれた史実である。カレー歴史に少しでも興味あるものならば、これらの史実は誰でも知っていることだろう。 ところが、これらの史実が載っていないカレー史の書籍がある。リジー・コリンガムの『インドカレー伝』と、コリーン・テイラー・センの『カレー歴史』だ。 この二冊だけではない。英語圏で出版されたカレー史の

    新刊無料公開『新しいカレーの歴史 上』 「謎の幻視と『美味しんぼ』から始まった、間違いだらけのカレー史研究」その1|近代食文化研究会
  • 中国の奥へ、地中海の歴史へ - Cakes連載『新・山形月報!』

    2020年7月15日 今回の「新・山形月報!」は、安田峰俊『さいはての中国』『もっとさいはての中国』(ともに小学館新書)や『八九六四』(KADOKAWA)を取り上げ、さらにはフェルナン・ブローデルの大著『地中海〈普及版〉』(藤原書店、1~5巻)とその関連書籍をまとめて論じます! 前回の冒頭で、キューバのコロナ事情の話をしたんだけれど、せっかくだからキューバの医療についての話もしとこうか。これは人によって絶賛と罵倒に大きく分かれる。だれでも無料であらゆる医療が受けられる、見よ、これぞ命を金で買う資主義の野蛮を否定した、人民主権の社会主義の勝利とほめそやす人もいれば、そんなの単なるアカどものプロパガンダだ、キューバの医療なんて貧相きわまりなく、レベルも低いと吐き捨てる人もいる。で、ときどきネットその他で熾烈なバトルが展開されているんだけど……。 どっちもまちがってはいないのだ。医療は無料だし

    中国の奥へ、地中海の歴史へ - Cakes連載『新・山形月報!』
  • 虚構の歴史が現代に根付くメカニズム 偽文書研究『椿井文書』著者に聞く

    2020年3月、江戸時代後期の椿井政隆という人物が作った偽の家系図や絵図など「椿井文書」と呼ばれる一連の偽文書(ぎもんじょ)についてまとめた『椿井文書――日最大級の偽文書』(中公新書)が出版され、話題を集めました。椿井文書の実体と、それを根拠に町おこしが行われている実態を明るみにした同書は「新書大賞2021」3位にも選出。歴史の嘘が真実へと置き換わっていくことについて、著者の大阪大谷大学・馬部隆弘准教授に話を聞きました。 「椿井文書」は山城国相楽郡椿井村(現在の京都府木津川市)出身の椿井政隆(1770~1837年)が、中世の地図や絵図、家系図と称して偽作した文書の総称。現在の滋賀県北部から京都南部、大阪まで数百点が広く流布した。代表的なものとして、興福寺(奈良県)の末寺をリストにまとめた「興福寺官務牒疏(こうふくじかんむちょうそ)」がある。 <名前を見ただけでむず痒くなりますね> ――「

    虚構の歴史が現代に根付くメカニズム 偽文書研究『椿井文書』著者に聞く
  • [書評]対論・異色昭和史(鶴見俊輔・上坂冬子)、その2: 極東ブログ

    昨日のエントリ「極東ブログ: [書評]対論・異色昭和史(鶴見俊輔・上坂冬子)」(参照)であまり触れるのもなんだなと思ってお茶を濁した話題があるが、それとちょっと関連のあることで、もしかしたら、若い世代から誰かいつかこの問題を考える人が現れてぐぐることを僅かに期待して……というほどでもないが、ちょっと補足しておきたいことがある。ハーバート・ノーマンと都留重人のことだ。二人に深い親交があったことはよく知られているのだが、そこを少し超える話になる、が秘史の部類ではない。上坂もそこが気になっていたようだ。 鶴見が言うように都留が終戦工作に関わっているとすると、ちょっとこの意味合いが変わってくる史実があるかもしれないというあたりだ。結果からいうと上坂はあまり突っ込んでいない。 事件として見れば工藤美代子の「スパイと言われた外交官―ハーバート・ノーマンの生涯」(参照)が詳しいといえば詳しいのだが。と、

  • 半藤一利氏 『昭和史』 - Chikirinの日記

    半藤一利氏の『昭和史』を読みました。 昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー) | 半藤 一利 | | 通販 | Amazon → 昭和史 1926-1945 キンドル版 → 昭和史 1926-1945 楽天ブックス 半藤氏は、『週刊文春』や『文藝春秋』の編集長をつとめ、その後は作家となって、昭和史に関する様々なを書かれています。 こののあとがきに「昭和の語り部」とあるように、半藤氏が生徒に語りかけつつ、授業をする感じで書かれていてとても読みやすいとなっています。 「日政府はこんなアホなことをしていたのだ」的なカジュアルな文章なんだよね。 また、「時系列に語る」という歴史の勉強には最も適切な方法論でまとめられていて、何がおきていたのかよくわかります。 深い内容なのでひとつのエントリで感想を書くのは難しいのですが、とりあえず印象に残った点について書いておきます。 ★★★

    半藤一利氏 『昭和史』 - Chikirinの日記
  • 『昭和史』はスゴ本

    の現代史の決定版。 過去を見ると未来が見える。質的に変わっていない日がある。むしろ、変わらない質が得られる、というべきか。波乱と躍動に満ちた昭和は、ドラマよりもドラマチックで、おもしろい。 維新だ改革だと、やたら変化が叫ばれている。ニッポンの上っ面はめまぐるしく、スローガンとキャッチコピーはどんどん入れ替えられる。だが、質はこれっぽっちも変わっていない。昭和と平成を比べると、同じ問題に同じ応対をしている。その学習能力のなさは、悲しいぐらい変わっていない。翻ると、未来を考える上で非常に示唆に富むといえる。 まず、不況時の国民に選ばれたカリスマは、スタンドプレーな外交で国際関係に危機をもたらすだろう(マスコミが煽ったら戦争になる)。これは、未来に起きる昭和の話だ。アメリカ相手に強気一辺倒で、三国同盟を結んできた外相・松岡洋右のことだ。マスコミはこぞってヒーロー扱いしていたが、まさか

    『昭和史』はスゴ本
  • あとがき29 注の多い本:石井良助『新版 中世武家不動産訴訟法の研究』(高志書院、2018) - あとがき愛読党ブログ

    瀬野 昔の方の論文には、註はありませんものね。註ができたのは昭和に入ってからくらいでしょう? 註というのは読む人に一々後ろを見ろというもので失礼だと言われた年輩の先生もいらっしゃった。 ―玉村 竹二, 瀬野 精一郎, 今泉 淑夫「禅宗史研究60年―上―(国史学界の今昔-28-)」、『日歴史』(526)、1992 瀬野(1931年生まれ)のいうことに反証を出すことは難しくないが、確かに昔の日史学の論文に注は多くない。であれば、1938年に出たこのは、さぞかし異様でかつ「失礼」な作品であっただろう。石井良助のデビュー作、『中世武家不動産訴訟法の研究』(初刊弘文堂書房)である。 ”不動産訴訟”とは、史料用語でいう「所務沙汰」のことであり、所領などに関する鎌倉・室町幕府の訴訟制度を解明した巨編である。簡潔な文に対して付く注の数は総計975。いずれも膨大な史料引用で満ちている。ここまで古文書

    あとがき29 注の多い本:石井良助『新版 中世武家不動産訴訟法の研究』(高志書院、2018) - あとがき愛読党ブログ
  • 『国語教科書の闇』川島幸希(新潮社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 「もう『羅生門』にはうんざりですか?」 教科書の闇! 国語教科書ビジネスに多少なりとかかわりのある筆者としては、ついドキドキしてしまうタイトルである。闇、暗部、腐敗、狂気、毒婦、猟奇的殺人……つい想像がふくらんでしまう。 そんなセンセーショナルな展開を期待した人は、こののテーマが「なぜ国語の教科書には、『羅生門』、『こころ』、『舞姫』が必ず載っているのか?」という、お世辞にも派手とは言えないものであるのを知って、やや拍子抜けするかもしれない。しかし、がっかりするのは早い。著者はこのタイトルに見合うだけの刺激的な文章で盛り上げてくれるし、調査も丁寧。何より「このことって、案外、重要では?」と立ち止まらせてくれる。途中、一握りのインタビューを根拠に話が進められるあたりは「どうだろうか?」と思わないでもなかったが、著者のメッセージが驚くほど明確なのは美点である。

    『国語教科書の闇』川島幸希(新潮社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • ゲーマーのための読書案内

    せっかくゲームをプレイするなら,背景をより深く理解していたほうが面白いに決まっている。PCゲーム独特の,広く深いテーマとモチーフの理解につながる書籍を,片っ端から紹介していくのがこの連載だ。ちょっぴりブラックなオチとともに,余計な知識をたっぷり仕入れてみよう。 ※連載終了

    rodori
    rodori 2013/07/29
  • 創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史 - 情報考学 Passion For The Future

    ・創られた「日の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史 演歌はいつから「日の心」なのか? 昭和を歌う演歌は不思議である。登場人物の多くが、下積み中の流しの歌手であったり、不幸な身の上のホステスだったり、不倫で心中しようとしている女だったり、一般大衆というにはプロフィールが偏っている。その人生は経済成長の時代背景に反して「暗く、貧しく、じめじめして、寒々しく、みじめ」なイメージに満ちている。 著者はまず「日の心」としての演歌は60年代にはじまり70年代に完成した比較的新しい文化なのだということを明らかにする。明治・大正には社会批判を歌う演歌の伝統があったが、昭和の演歌とは別物であり、それは昭和40年代のレコード業界の再編と専属歌手制度と密接な関係があったそうだ。流し、ドサ回り、長い下積みといった要素は歌手のおかれた背景に由来する。 「推測するに、設立当初のクラウンレコードは経営難であ

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