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ブックマーク / homepage1.nifty.com (10)

  • ソクラテス × ディオゲネス

    貨幣改鋳者としての哲学者 ソクラテスは神託を受けて哲学者としてデビューし、キニクのディオゲネス(樽の中の哲学者)もまた神託を受け、まずは貨幣改鋳者(贋金造り)としてスタートした。  ソクラテスは著名な知恵者のところへ赴き、問い尋ねることで、知恵者の持つ知が偽物であることを、知恵者が無知であることを、明るみにだした(それで彼はひどく怨まれたし、処刑されもした)。  ディオゲネスに下された神託は「ポリティコン・ノミスマ(国の中で広く通用してるもの=諸制度・習慣=道徳・価値)を変えよ」といったものだった。彼はそれに従って、実際に通貨=価値を変えてみせた。ディオゲネスはそのため、国外に追放されたのである。  ソクラテスは、つまり通用している知が「贋金」に他ならないといっているのであり、一方ディオゲネスはあえて貨幣偽造を行ないそれを発行することで、あらゆる通貨が「偽物」に過ぎないことを示して見せてい

  • 素朴な疑問 QA566

    rodori
    rodori 2014/09/21
    葛飾北斎『神奈川沖浪裏』
  • スピノザ × 動物愛護論者

    スピノザの思想には、エコロジストが飛びつきそうな話題が盛りだくさん。だけど「エコロジストさん、よく聞けよ、スピノーザには惚〜れ〜るなよ〜」である。ここでは、エコロジスト一般というより、動物愛護論者を取り上げよう。  動物愛護論者というのは、「人間のためとは言え、動物を手前勝手に利用したり殺したりしてはいけない」という人々(註:集団であることをも特徴とする)である。動物実験を停止させるために、大学の研究室に乗り込んで破壊活動を行なったりもする。有名なところでは、女優のブリジット・バルドーなどがそうである。ベジタリアンとは重なるところもあるが、範疇は違うと考えた方がよい。なぜなら、ベジタリアンには、宮沢賢治も指摘するように、健康のために肉をしないだけの人々もいるからである。  ところで、スピノザでは、人間は自然の一部であって、その意味では動物と変らないから、いかにもスピノザは「それもん」風に

  • ライプニッツ × シェリング

    「悪」の問題 ライプニッツは世界の産出のプロセスに二つの段階を区別した(→ライプニッツ対アリストテレス)。形而上学的必然性と道徳的必然性である。前者は論理的な無矛盾性を意味し、後者は実在的な原理を意味する。つまり、無矛盾であれば、存在の可能性は得られる。それを認識するのが神の知性である。しかし、それは単なる可能性であって、まだ現実には至らないのである。それを実現するのが神の善なる意志である(→スピノザ対ライプニッツ)。逆に言えば、ライプニッツの考える神の知性はそれ自体として考えれば善でも悪でもないのだが、まだ神の善意を通していないのだから、そうした善なる意志から見れば、悪を含むことになる。  ライプニッツの『弁神論』は善の原理を強調して、神の意志によって選ばれたのだから、この世界は完全で最善だと主張するものだった。この点では、ライプニッツはいわゆる主意主義である。しかし、一筋縄で捉えられな

  • 昔話研究のための参考文献一覧(三浦佑之)

    A.話型分類・類話分布を知りたい時 柳田国男監修 『日昔話名彙』(日放送出版協会) 関 敬吾編 『日昔話集成』6冊 ( 『角川書店 ) 同   『日昔話大成』12冊(角川書店) −− 『日昔話集成』の増補版 諸氏 編 『日昔話通観』29巻(同朋舎)各県別、話型分類 B.事典・索引など 野村ほか編 『昔話伝説小事典』(みずうみ書房) 西郷ほか編 『日架空伝承人名事典』(平凡社) 野村・宮田・三浦・吉川編 『柳田國男事典』(勉誠社、5月刊行予定) 『日昔話通観』第28巻は「タイプインテックス」、29巻は「総合索引」 『日昔話通観』研究篇1 『日昔話とモンゴロイド−−昔話の比較記述』(同朋舎) 『日昔話通観』研究篇2 『日昔話と古典』(同朋舎) その他、『日民俗事典』(弘文堂)『綜合日民俗語彙』(平凡社) 『神話伝説事典』(東京堂)『日神話

  • ヨハンネス・スコトゥス・エリウゲナ

  • 対戦型哲学史

    「対戦型哲学史」は、哲学者たちの間の対立や相関をノードとしたネットワークによりその思想を浮かび上がらせた、新しい方法の「哲学史」です。+url:kuru/PHILOFIGHTに続けてキーワードを入力すると、対戦型哲学史のみの検索が可能。 哲学史には、《新奇さ》を縮減する機能があります。 「目新しい思想」は、常に何ものかの繰り返しであり、コピーであり、焼き直しです。そのことはその思想の価値を(そんなものがあるとしたら、ですが)いささかも減じるものではありません。むしろその思想に「存在理由」のようなものがあるとしたら、それは「再び出現した」ことにこそ、求められるでしょう。 「対戦型哲学史」は、哲学者・思想家たちの間の「対戦」、すなわち対立、相関をノードとしたネットワークにより、思想家とその思想を浮かび上がらせた、新しい方法の「哲学史」です。 「対戦」とは、哲学史上の著名な「論争」であり、

  • フリードリヒ・W・ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche)

  • 英語論文に使う表現文例集のレジュメ

    英語論文に使う表現文例集」のレジュメ ・このレジュメは、迫村純男 & Raeside,J.「英語論文に使う表 現文例集」(1996年、ナツメ社)の内容をまとめて、参照しや すいようにHTML形式で表したものです。説明等は省いてあるの で、詳しくは同書を参照して下さい。 ・必要な文例をコピーする場合は、範囲指定して反転した部分に カーソルをのせたまま右ボタンをクリックするといいでしょう。 ・転載等は御遠慮下さい。 Abstracted by M.KAMEGAYA 1997 1.前文 (a)論文の目的 The purpose of this study is ... This study provides ... This paper attempts to ... I would like to examine ... 【研究する】investigate, show, consider,

  • ディドロ × ヘーゲル

    叙述の順序 ヘーゲルは、彼の『哲学史講義』の序論で、「アホの画廊」ということを言っている。哲学史といっても、単に古典的な学説をあれこれ集めてきて展示して見せるだけでは、単なるアホの画廊に過ぎないというのである。「なぜなら、博識とは、単に無用な事柄をどっさり知るだけのことだからだ。」  ヘーゲルは、自分の哲学体系の最もまとまった叙述に「エンチクロペディー」の名を冠したが、この言葉は要するに、今で言う「百科辞典」である。ヘーゲルも、最初は、「哲学の全領域を扱う」という網羅的な意味でこのタイトルを付けたようだが、哲学史において「アホの画廊」を排除しようとする彼のことだから、百科辞典と言えども、単なる知識の集積にはしないのである。そして、そのために必要なのは、内在的な論理である。つまり、あらゆる知識をまとめあげ(統一し)、配列する原理である。それがいわゆる弁証法的展開である。そのことは、ヘーゲルの

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