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ブックマーク / yakumoizuru.hatenadiary.jp (5)

  • INSTeMキックオフシンポジウム - 作品メモランダム

    2022年11月12日(土)は、吉川浩満くんとともに、INSTeMという新しい組織のキックオフシンポジウムに参加しました。 INSTeMについては、公式ウェブサイトの「INSTeMについて」に説明されています。引用すれば、以下の通りです。 地球温暖化が非常事態の域に達し、新型コロナ禍がいまだ世界を覆い、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、各国の経済が危機的状況を迎えるなか、私たちは、自分たちがとても複雑な社会のなかにいて、世界のあらゆることがらがたがいに結びつきあっていることを、あらためて強く感じています。 多くの人々が、社会の複雑さや世界の結びつき方をはっきりと理解したいと、それらを踏まえてよりよく生きたいと、願っています。アカデミズムや専門家の来の役割の一つは、そのための知識を提供することにありました。 ところが現在、そのような求めに対して大学や学会は十分に対応することができず、マ

    INSTeMキックオフシンポジウム - 作品メモランダム
  • 2016年人文書ベスト20 - 作品メモランダム

    先日のゲンロンカフェでのイヴェント、斎藤哲也×山貴光×吉川浩満「『人文的、あまりに人文的』な、2016年人文書めった斬り!」のために選んだ山の2016年人文書ベスト20をここでもお知らせします。 ・イルマ・ラクーザ『ラングザマー――世界文学でたどる旅』(山口裕之訳、境界の文学、共和国、2016/11) ・スコット・L・モンゴメリ『翻訳のダイナミズム――時代と文化を貫く知の運動』(大久保友博訳、白水社、2016/09) ・スティーヴン・ワインバーグ『科学の発見』(赤根洋子訳、文藝春秋社、2016/05) ・ピーター・ペジック『近代科学の形成と音楽』(竹田円訳、NTT出版、2016/12) ・『ゲンロン4』特集=現代日の批評III(ゲンロン、2016/12) ・池澤夏樹=個人編集日文学全集『日語のために』(河出書房新社、2016/08) ・『パウル・クレー 造形思考』(上下、土方定一

    2016年人文書ベスト20 - 作品メモランダム
  • 「文体百般」のその後 - 作品メモランダム

    新潮社の季刊誌『考える人』の2011年1月号から2013年4月号まで、全10回にわたって連載させていただいた「文体百般――ことばのスタイルこそ思考のスタイルである」は、従来、文学作品の文章と内容について言われることの多かった「文体」という見方を、文学に限らない文章全般、そして文章の内容のみならずその外見にまで広げてみたら、何が見えてくるだろうかという関心から取り組んだエッセイでした。全10回のタイトルは以下の通りです。 第01回 文体とは「配置」である 第02回 短い文――時間と空間に縛られて 第03回 短い文――記憶という内なる制限 第04回 法律――天網恢々疎にして漏らさず 第05回 対話――反対があるからこそ探究は進む 第06回 科学――知を交通させるために 第07回 科学――世界を記述するために 第08回 批評――知を結び合わせて意味を生む 第09回 辞書――ことばによる世界の模型

    「文体百般」のその後 - 作品メモランダム
  • 易しくて、奥深い - 作品メモランダム

    ★ウィリアム・J・クック『驚きの数学 巡回セールスマン問題』(松浦俊輔訳、青土社、2013/06、ISBN:4791767101) William J. Cook, In Pursuit of the Traveling Salesman: Mathematics at the Limits of Computation (Princeton University press, 2012) 数学とは、数や図形や論理の性質を調べ、そこに潜む謎の解決を目指す学問だ。学校数学に適応しすぎてしまうと、数学とは公式や証明法を記憶して、出された問題に的確に答えるものだという話になってしまうかもしれない。しかし、それは数学の門前というか、すでに解明された謎の結果を学んでいるに過ぎない。数学は、あらゆる学術と同様に、いまだ人類の誰も解いたことのない問題に取り組み、その過程で新たな着想を得たり、発見に辿り着

    易しくて、奥深い - 作品メモランダム
    rodori
    rodori 2013/11/13
  • [アリストテレス全集][岩波書店] 作品メモランダム

    古典ギリシアの碩学アリストテレスの伝存する作品を集成した『アリストテレス全集』(岩波書店)は、どこを開いても興味の尽きない書物だが、とりわけ愉快なのが『問題集』(προβληματα)と題された一冊だ。 この、成立過程がはっきりしていない書物には、およそ800を超えるさまざまな「問題」が38巻に分けて集められている。訳者戸塚七郎によると、アリストテレス人がまとめたというよりは、幾分長い時間をかけてペリパトス学派によって編纂されたものと推測されるとの由。たしかに細かく見ていくと、今日『アリストテレス全集』に含まれる他の著作における主張と必ずしも整合しない発想や思考も書には含まれている。 それにしても、このヴォリュームだけでも圧倒されるのに十分だが、内容もまた驚くべきものだ。試みに、各巻のタイトルの邦題(岩波版全集第11巻、戸塚七郎訳、岩波書店、1968)を掲げてみよう。 第01巻 医学上

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