死の間際、人の体と心はどう変わるのか? 現役看護師の僧侶が、平穏で幸福な死を迎える方法と、残される家族に必要な心の準備を記した光文社新書『死にゆく人の心に寄りそう』(玉置妙憂著)が刊行になりました。刊行を記念して、一部を公開します。玉置さんが語る「医療と宗教の間のケア」とはどのようなものなのでしょうか? 関連記事:脳解剖で検証、「死の30秒前」に起きること 現役看護師の僧侶が語る、「死の1カ月前」頃から起こる3つのこと 1. 外界に興味がなくなり、内に興味が向く まず初めに、死にゆくとき、人の体と心にどのような変化が起こるかを見ていきましょう。 人には個人差がありますから、必ずしもこの通りになるわけではありませんが、だいたいの流れを知っておけば、いざというとき慌てずに済みます。 死の予兆は、おおむね3カ月前から現れ始めます。 多くの場合初めに現れるのは、外に向かうベクトルがなくなって、内向