30年以上のイグノーベル賞の歴史の中で、短期間で2度(2008年、2010年)受賞した日本人がいる。現在、北海道大学電子科学研究所の中垣俊之教授。脳ミソも神経もない単細胞には実は驚きの知性があることを実験で証明した。その内容とは――。 ※本稿は、五十嵐杏南『やってみた!研究 イグノーベル賞』(東京書店)の一部を再編集したものです。 単細胞の粘菌は、どこまでかしこく動けるの? 目に見えない小さな「粘菌」は、細胞が1つしかない単細胞の生き物で、その中には、モジホコリという種類のものがある。普段は2mm以下の大きさで、枯れ木の中や枯れ葉の下の土の中にいる。移動したいときには、体の一部をのばしたり縮めたりして、形を変える。 モジホコリはときどき、突然巨大化して、周囲が数cmのシート状になり、マヨネーズを薄くのばしたような姿に変身する。このとき、体の中ではたくさんの細い管が行き来するようになり、管の
人類は宇宙のどこまで旅できるのか―これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー 作者:レス・ジョンソン東洋経済新報社Amazonこの『人類は宇宙のどこまで旅できるか』はNASAで初めての惑星間ソーラー・セイル宇宙ミッションなど数々のミッションに関わってきた物理学者レス・ジョンソンによる「宇宙探査・宇宙旅行」について綴った一冊である。人類は宇宙に出て、今ようやく「宇宙旅行」ができるかできないかといったところまでテクノロジーを進歩させてきた。しかし、本書がめざしているのはそのさらに先、恒星間航行・旅行にある。 たとえば最も近い恒星でありSFでもよく用いられるプロキシマ・ケンタウリは、地球から約4.2光年離れている。これは光の速さで4.2年かかるということだ。いまいち想像しづらいかもしれないが、ボイジャーが現在地球から162天文単位先にいるが、ボイジャーの速度だとこのケンタウリにたどり着くま
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