守るべきは、すべての命 政府が4月7日に閣議決定した『新型コロナウイルス感染症緊急経済対策 ~国民の命と生活を守り抜き、経済再生へ~』を一読してから、ずっと気になっていることがある。それは、政府は「新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という。)から命を守る意思」はあっても、「感染症拡大防止の影響から命を守る意思はない」のではないのか、ということだ。 と言うのも、自由民主党政務調査会が政府の緊急経済対策に先駆けて3月31日にまとめた『緊急経済対策第三弾への提言 ~未曾有の国難から「命を守り、生活を守る」ために~』には、「新型コロナウイルスから国民の命を守る。同時に、(中略)新型コロナウイルスに伴う経済危機・苦境から命を守る」と明確に謳われているのだが、政府の緊急経済対策にはこれがない。感染症拡大防止の影響から守るのは「命ではなく生活である」と、妙な予防線を張っているように感じられてなら