私は世界中のオフィス事情を知っているわけではないが、「電子黒板」は他国に比べて日本が圧倒的に普及率が高いように感じる。米国のオフィスはあいかわらずフリップ・チャート(flip chart)が主流だ。フリップ・チャートとは、油絵のイーゼルみたいな台木の上に、白い紙を何枚も重ねたもので、1枚書き終わるとめくって次の紙を出すようになっている。なぜか彼らはこのローテクで安価な道具がお好きだ。フランスとか、ヨーロッパではホワイトボードをよく見かけたが、複写機能がないので、結局それをまたノートに写さなくてはいけない。せっかくきれいな図を書き終えて、さて、と思ったら複写できないのに気づき、がっかりしたことは一度や二度ではない。 それにひきかえ、わが国では電子黒板(正確には電子白板か)がよく普及している。何年か前、米国の自動化システムベンダーが私の勤務先に来て、あちこちで電子黒板を活用しているのに感心して
id:kaikai00さんの記事子どもの暴力は表象にすぎない - 今日行く審議会@はてなに書かれていることについて考えてみたい。僕も朝日の記事を読んだときにkaikaiooさんと同様の違和感を感じていたのだが、問題としたいのは朝日の社説のような発想の根っこは何かということである。 僕は朝日の社説のような発想の根っこはソーシャルダーウィニズムにあると考える。ソーシャルダーウィニズムとは優勝劣敗、適者生存の原理によって理想的な社会状態に至るとする目的論的自然観に基づいた社会理論である。ダーウィンと同時代人であったハーバート・スペンサーが祖であるとされ、現代においては新自由主義的な思想潮流がこのソーシャルダーウィニズムの潮流を受け継いでいるといってよい。ウィキペディアの解説ではスペンサー自身は自由主義的な思想を持っていたとなっているが、僕はスペンサーの思想についてそこまで詳しいことを知っているわ
2006年9月24日,世界の特許制度にとって歴史的な合意がなされた。日米欧を含む先進国41カ国が,特許の認定基準を統一する「実体特許法条約」の主要部分について合意したのである(Tech-On!関連記事)。 この条約が発効すれば,一つの特許を取得するとその特許が世界に通用する,いわゆる「世界特許システム」の実現に向けた,大きな一歩になり得る。条約が締結されるのは早くても2007年中,各国の批准を経て発効するのは2008年以降になりそうだ*1。 *1 もちろん,個人発明家などを中心とする反対勢力の抵抗で,条約の発効が大きく遅れることは有り得る。それでも,最大の障害とみられた「先願主義への統一」について,米国議会でも容認の方向で議論が進んでいることから,最終的にこの条約が発効する可能性は高いといえそうだ。 では,この条約が発効されると,国内の技術者や知財担当者にとって何が変わるのだろうか? 特許
世の中には「後発の利」(latecomer's advantage; advantage of backwardness)という言葉がある。もともとは経済史家のガーシェンクロンが、後発工業国が、先進国からの技術移転を積極的に行うことで、先進国が辿ったよりも短い期間で工業化を進めるという現象を説明するために導入した概念だが、そうした先行者の達成物だけでなく、それに伴う失敗や教訓からの学習ということも含めれば、工業化以外の多くのことにもあてはままる考え方だといえる。 この言葉をふと思い出したのは、安倍内閣が進めようとしている「教育改革」が、1988年に当時のサッチャー保守党政権が実施し、その後、ブレア労働党政権が強化を進めたイギリスの教育改革を下敷きにしているからだ。改革以来、多くの子供たちがすでに成人に達しているイギリスの改革の「成果」と「教訓」から、果たして日本の「改革者」たちは何を学び、
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002170 私も先週CEATECの「情報大航海プロジェクト」ブースを見学してきました。 そこで上記記事で触れられている早稲田大学「Web上の著作権違反検知ツール」の展示も見てきたのですが、担当学生に聞いた話と上記記事の内容にちょっと食い違いがあるみたいなので参考までに記しておきます。 「Web上の著作権違反検知ツール」は、簡単に言うと、あるテキスト著作物と似た文章を、Yahoo!(ヤフー)やグーグルなどの既存の検索エンジンを利用して、自動的に発見するシステムである。単に似たページを見つけ出すだけではなく、その類似度によってランクを付け、類似度が高ければ「著作権違反」と判断する機能を持っている。 記事ではこのように述べられていますが、私の聞いた話では、このツールに『類似度によってランクを付け
Notify::Pizzaネタ、大人気です。びっくり。 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://e8y.net/blog/2006/07/25/p126.html http://d.hatena.ne.jp/textfile/20060725/pizza http://del.icio.us/url/4b67a8710066baf05fab3c8d253ff02d わくわくさせてくれるフレームワーク Plagger と、おもしろいことをするための言語 Perl に多くの人が興味を持つことになってくれたのなら、わざわざ面倒な方法でピザ頼んだかいがあったというものです。 OSCON での miyagawa さんによる Plagger のプレゼン にもネタとしていれてくださるということで、タイミング的にもよかった。外人にわかりやすく寿司じゃなくてピザにしておいてよか
で特定のfeedだけスキップするようにしてみた。 ※追記 rule: expressionで簡単にできます。 このエントリは読む価値なし。 config.yaml - module: Filter::BreakEntriesToFeeds config: skip: - url: http://d.hatena.ne.jp/tayaya/Filter::BreakEntriesToFeedsソース sub break { my($self, $context, $args) = @_; if ( my $skip_items = $self->conf->{skip} ) { $skip_items = [ $skip_items ] unless ref $skip_items; my $url = $args->{feed}->link; if ( grep { $_->{url} e
前回の更新からかなり間が空いてしまいましたが、久しぶりにPlaggerネタです。 以前からオンラインの新聞としてasahi.comのRDFを購読していましたが、NIKKEI NETに変更しました。理由は日経の方が社会人っぽいから。 NIKKEIでは、RSSの提供はありませんが主要ニュースのページを見ると、もうPlaggerで処理してくださいといわんばかりの構成になっています。活用しないてはありません。 ということで、EFTの差分は以下のとおり。 assets/plugins/Filter-EntryFullText/nikkei.yaml author: woremacx handle: http://www\.nikkei\.co\.jp/news/ -extract: <!--FJZONE START NAME="MIDASHI" -->(?:<!-- headline -->)?(.
続いても社会人向けです。日経と並んで製造業の社会人(特に堅そうな上司)に大人気の日刊工業新聞 ビジネスラインをPlaggerで取り込み。 日刊新聞ではWebの他にNewsウェーブなる有料のメール配信があります。 3つの特徴がある見たいですが、3つ目の特徴の「低コストの実現」を、Plaggerを使うことによりさらに低コストにします。 ということで、EFTは以下の通り。日本語があるのでUTF-8で保存してください。 assets/plugins/Filter-EntryFullText/nikkan.yaml author: Nobuhito SATO handle: http://www\.nikkan\.co\.jp/hln/ extract: <!-- ■標題■ -->.*?<[Pp].*?>(.*?)</[Pp]>.*<!-- ■(?:抄録文|本文)■ -->(.*?)</(?:TD|
オープンソース市場を席巻する新たなビジネス・モデル “ビジネスの論理”がオープンソースの基本理念を破壊する? 関連トップページ:ベンダー・マネジメント | オープンソース/Linux | 【特別企画】Technology Update オープンソース・ソフトウェアは、ユーザー企業にとっては大いに魅力的なものである。だが、ユーザー企業が注目すればするほど、そこにビジネス・チャンスを見いだそうとする動きが活発化することも確かだ。実際、すでに市場には、オープンソース・プログラムを“利用”した新たなビジネス・モデルが生まれつつある。もし、CIOがこうした動向を知らずに不用意にオープンソース製品を導入すれば、後で高額の請求書を突きつけられるおそれもある。本稿では、急速に“ビジネス色”に染まりつつあるオープンソース市場の最新事情を紹介しながら、企業におけるこれからの「オープンソース戦略」のあり方を考察
2006年10月13日00:15 カテゴリMoney Moore's Law 2.0 この苛烈さを示すのに、今ひとつの法則を思いついたので紹介したい。 FIFTH EDITION: チープ革命と大企業の歴史@web2.0といつか来た道 歴史と技術の進展は、あまりに苛烈だ。 テクノロジー企業のヘゲモニーの長さは、世代ごとに半減する。 IBMのヘゲモニーは、1940年代終わりから1980年の終わりまでのおよそ40年。"Wintel"のそれが1980年から2000年ごろまでのおよそ20年。ということはGoogleのそれは2000年から2010年までのおよそ10年間程度と考えられる。 祇園精舎の鐘の声の響きはますます短くなり、娑羅双樹の花の色はますます速く褪せるようになっているのだ。単なる諸行無常、単なるいつか来た道ではすまされない現象が、ここにある。 これが何に最も影響があるかと言えば、技術者の
[[http://www.mynewsjapan.com/kobetsu.jsp?sn=518 MyNewsJapan NTTデータが偽装請負 直接指示どころか下請け富士ソフト社員を奴隷扱い、指摘後も対応せず]] 奴隷扱いをうけた飛田さんは可哀想だと思うけど、SI業界ではこのくらいの扱いが普通なんですよね。むしろ、このような形で抗議するのは、業界ではモラルに反するようにさえ感じてしまいます。 なんというか、「道路を制限速度ちょうどで走る人は迷惑」みたいな、そんな感じ。この国では、法律よりも運用が優先されていて、ここで挙げられている多重請け負いも、一般的なIT業界の運用や慣習からそう外れているわけじゃないんですよね。 だから、批判されたNTTデータの人も富士ソフトの人も、「はぁ? じゃあどうすりゃいいのよ」って感じだと思いますよ。「みんなそうしてるし、そうするのが暗黙の了解事項だったはず」っ
2045年のチープ革命 Cnetで鈴木健さんが、こんな記事書いていた。 で、なんだけど、尻馬して過去の歴史とチープ革命の進展について、ちょっと書いてみようかと思う。まずなんだけど、IT業界は、変化が烈しいけど、上記の記事のように、ある程度、経験的に変化の予測がつく分野がある。その中で最も有名なのが、 ムーアの法則 で、『半導体素子に集積されるトランジスタの数は、24ヶ月で倍増する』という経験則。 2020年頃には、限界が来るらしいけど、それまでは、この経験則のまま行くらしい。 で、IT業界の歴史においては、企業ごとの盛衰の原因は、人的要因と技術的要因に単純化してわけられるわけだけど、IBMとメインフレームがPCの前に破れさった原因は、技術的な要因で述べるなら、ムーアの法則の前に破れたって話にして展開することもできる。 で、今まで、「web2.0といつか来た道」なんてエントリで、IBMの歴史
http://i.hatena.ne.jp/idea/12468 (Plagger自体の説明は下記) 萌え理論Blog - Plagger入門以前 萌え理論Blog - Plaggerが「便利ツール」だという誤解 「はてなPlagger」というアイディアを考え付きました。(これはコメントで出てましたが)「はてPla」=「はてなでPlaggerやればいいんじゃね?」というコンセプトです。はてなアイディアでは字数制限があるので、ここで考えを整理して書いておきます。 Plaggerは一般人が使うには敷居が高いので、直接ユーザがYAMLを書く必要はなくて、GUIで入力・編集・出力を簡単に操作できるシステムになります。自由度はかなり下がるでしょうが、習得のコストが下がります。要するに初心者用の簡易版です。ちなみに、権利関係や費用対効果の採算が合うかどうかといった事情は、全く考えていません。 採用され
「個人ニュースサイトのニュースを一ヶ所でまとめて読みたいんだけど…」 「それPla(ry」 というわけで、RSS配信を行っていない個人ニュースサイトをPlaggerで読もうと思ったのですが、リンクがまとまってなかったのでまとめてみました。これを機会にPlaggerをはじめてみようと思った人のたの参考リンク集付き。 ◎なつみかん@はてなさん 個人ニュースサイトをGmailでまとめて読もう 導入編 CustomFeed::Config RinRin王国さん CustomFeed::Config かーずさん CustomFeed::Config マク CustomFeed::Config 放蕩オペラハウス CustomFeed::Config AppleStyle CustomFeed::Config 楽画喜堂 CustomFeed::Config うつらうららか CustomFeed::Con
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く