「経営は、絶対に勝たないとダメなんだ。なんだかんだと言っても、結局は、利益なんですよ。いかなる方法であっても、結果を出すという、そういう考えがないとダメ。」と言い出したのは、松下幸之助の姻戚関係にあるS専務(当時)である。 経営は結果が全てなのか? それを聞いた私は、「それは、おかしいですよ。確かに、経営は、利益をあげなければならないと思いますが、だからと言って、なんでもやっていい、いかなる方法でもいいというのは、言い過ぎではないですか」と言った。 S専務は、私を嘲笑うような表情で「君は、経営者でないから、経営の厳しさを知らない。経営は死にもの狂いなんだ。だから、ときには手段を選ばず、ときには、法に触れない、ギリギリのこともやらなければならないんだよ。そういうことをやっても、とにかく、売り上げを伸ばし、利益を確保する、そういう結果を出す経営をすることをしないと、会社は成り立っていかないんだ