これまで多くのトランザクションの要素技術を説明してきた。 Googleの公開している論文Spanner: Google's Globally-Distributed Database は公開当初、要求される専門技術の多さからよくわからないと言っている人が多かったが、これまでに説明した要素技術をベースにすると理解しやすい。 Spannerとは 複数のデータセンターに跨ってデータベースの内容を複製し続ける事で高い可用性を実現するという構想は数多くあった。 しかしそれらの分散データベースは実用的な速度を実現しようとすると、データモデルがただのRDBより単純化して使いにくかったりトランザクションをサポートしなかったりと、アプリケーションの一貫性を実現するのが難しい。 現にGoogleの社内でもBigtableなどを用いたアプリケーションは複数あるものの、それぞれでそのデータモデルの上で無理やりトラ
グーグルがGoogle App EngineやGoogle Appsのデータベースなどのデータベースとして利用しているのが、「Bigtable」と呼ばれるキーバリュー型ストアです。 グーグルは以前からこのBigtableを複数のデータセンターにまたがって運用し、万が一障害が発生したとしてもデータを失うことがないように、データセンター間のバックアップなどを行ってきました。 しかし、先月の記事「データセンターが「落ちる」ことを想定したグーグルのアーキテクチャ」で紹介したように、グーグルといえどもこうしたデータセンターにまたがるデータベースを安全に運用する方法については試行錯誤しており、7月には6時間にわたり大規模なデータベースの障害を引き起こしていたことは、「Google App Engineにデータストアの障害発生。復帰まで約6時間、原因は現在も不明」で紹介しました(この件については後日、原
ツーフェーズロック (Two-Phase Locking) あるいは2相ロッキングとは、並列処理システム(特にデータベース管理システム (DBMS) や関係データベース)で使用されるロック手法である。ツーフェーズロックは以下のように分類される。 Strict 2PL: 厳密な (Strict) ツーフェーズロック 2PL: 厳密でない (Non-Strict) ツーフェーズロック C2PL: 保守的な (Conservative) ツーフェーズロック 単にツーフェーズロック (2PL) といった場合、厳密でない (Non-strict) ツーフェーズロックを指す。以下ではこれらについて解説する。 厳密な (Strict) ツーフェーズロック[編集] Strict 2PL には以下の2つの原則がある。 トランザクションTがあるオブジェクトをリード/ライトしようとしたとき、そのオブジェクトに共
背景 可視化ツールとしてはElasticsearchを常に使っていたのですが、いわゆるサーバーのメトリクスデータのような数値データを記録するのであれば、influxDBというのもあるということでお試し。 influxDB + Grafanaの概要 influxDBは時系列DB (Time series database) と呼ばれるソフトウェアに分類される。時系列DBはその名の通り、時間を追うに従って変化するようなデータを格納する機構を備えたDBで、英語版Wikipediaだと記事ページがあるが、これによればRRDToolも時系列DBとされるよう。 RRDToolとの比較も考えつつ、influxDBの特徴を上げると以下のような点。 データ登録はREST APIを通じてjsonで可能。 デフォルトで認証機構を備えている。 クエリはSQLに準じた文法を使用することが可能。 Web UIを備えて
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