やっと本日、仕事が一段落ついた。 今年はまことに慌ただしかった。 それじゃ、明日からは暇かというと、また新しい仕事を開始するのだ。 それでも正月間近。 ちょっとは年越し気分になろうではないか、ということでお雑煮を毎日作ることにした。 本日は宮城県のもの。 『ごっつぉうさんー伝えたい宮城の郷土食』(みやぎの食を伝える会編著 河北新報出版センター)に「ほや雑煮」というものがのっている。 マボヤを焼き干しにし、これでだしを取り、新春の雑煮にするものだ。 焼き干しにしたホヤって売っているんだろうか? いろいろ、ネットでも探したが見つからない。 それならばと本の通りに作ってみた。 ホヤを二つ割りにして振り塩、炭火で焼き、干すこと10日。 この焼き干しのホヤを半日水につけて、ことこと煮始めてから材料を買い出しに。 宮城県石巻の雑煮は野菜がたっぷり。 この具だくさんで、ホヤの苦みが、なんとも酒浸りの年末
小振りのスルメイカをワタをとらないまま干物にしたものは、越前、北陸、越後など、日本海側で作られているもの。 これが干物としては超弩級にうまい。 焼いて食べる。 そこに大問題があって、「酒を飲み過ぎてしまう」。 それくらいにうまい。 干物として食べてうまいだけかと思ったら、調味料にするともっとうまい。 今回はスパゲッティなんだけど、これ我ながら絶品しごくて、うますぎてどうもすみません! って感じ。 だいたい唐墨のスパゲッティよりも味は上なんだと思うのだけどね。 干した渋みは油で炒めることで消える。 スルメイカの旨みがワタごとどっとくるんだから、息苦しいくらに旨みのボリュームを感じる。 渋みの強い赤ワインに合う。 が、飲み過ぎぬこと。 作り方 1 ニンニクはつぶしておく。鷹の爪は種を除く。丸干しは細かく刻む。 2 スパゲッティをゆではじめ、傍らでオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を入れ、香りがつ
3月になったらがくんと、本アンコウ(キアンコウ)の値段が下がった。 キロ600円などということもある。 しかもまだ、肝が大きい、身に張りもある。 そして輸入ものだろうけどアンキモが安い。 市場でばらして売られていたキアンコウの身の部分に、アンキモを別買い。 みそ仕立てのアンコウ汁を作る。 ようするにみそ味で煮込むだけだから、簡単なのでひとりっきりの昼ご飯のおかずにするわけだ。 昼飯をひとり食べるわびしさが、豪勢なアンコウ汁でちょっとすくわれる気がするから不思議だね。 ここで、実は肝心なものがあって、それが一かけのニンニクなのだ。 熱々の汁にニンニクのすり下ろしを、碗に入れる直前に溶き込む。 これでただでさえ濃厚で旨みが強くて、なぜか甘みもあり、アンキモにあふれかえった豪勢な汁が、より進化したものに変身する。 疲労困憊、頸椎症、目眩、目の出血に苦しむ、孤独で不幸な五十路の一日を、これでしのい
魚と調味料だけでつくる、ボクが勝手に塩煮と呼んでいる料理がある。 沖縄での「まーす煮」に似てるが、実はかなり違う。 むしろ割烹料理のスッポン仕立てに近いかも知れない。 味つけを塩だけでする。 材料は魚と酒、塩のみ。 使う魚でいちばんというのがカナガシラだ。 今回のものは八王子総合卸売センター『高野水産』にいただいたもの。 千葉県内房で上がったもので、鮮度抜群、しかも脂がのっている。 抱卵していて、真子、浮き袋に肝、胃袋など一尾丸ごと使ってみた。 調理時間はほんの15分くらいだろう。 下ごしらえを終わらせていたなら、酒の肴がさびしいな、と思ったらすぐにでもできる。 この濃厚な汁と、硬く締まった白身、そして美味の極致ではないかと思われる肝と浮き袋を酒とともにやる、これはたまりませんな。 酒は広島県の『本州一 本醸造』。 ちょっと騒がしい味わいながら辛口でうまい。 作り方 材料 カナガシラ20セ
沖縄料理の店にいくと、必ず豆腐よう(ようの字は、右の写真参照)というものを食べる。豆腐を紅麹と泡盛に漬けこんで発酵させたものなのだが、元が豆腐とは思えないほどに、ねっとりとしていて味わい深く、とてもおいしい。 もしこれを家庭で作りできたなら、さぞや感動することだろう。発酵食品の手作りは危険な匂いがプンプンするが、ちょっと調べてみたら材料も作業工程もシンプルみたいなので、勢いで作ってみることにした。 (玉置 豊) 紅麹が手に入りませんでした 豆腐ようの製作工程でまず最初にやるのが、紅麹を泡盛に漬けておく作業。豆腐よう独特の鮮烈な赤い色は、この紅麹の色なのだ。 しかし、紅麹がどこにも売っていなかった。普通の白い米麹なら手に入るのだが、紅麹は心当たりを5件まわっても売っていなかった。さっそく前途多難である。 ないものは仕方がないので、手に入る白い麹で試すしかないのだが、普通の白い麹で作るのもなん
西京漬けの季節なので、白味噌のあらみそ(つぶみそ)を買い求めた。 八王子総合卸売組合『マルコウ』のクマゴロウの横に、タイラギの貝柱が5つ、6つ。 「いくらだい」 「200円でいいや」 明るいナショナル君が「今日はあんまり魚がありませーん」と言う。 本当に定番的なものしかなく、致し方なくカイバシラ1個だけ。 帰宅して半分に切り、振り塩。 半時間ほどおき、水洗いして、合わせ味噌に夕方まで漬ける。 夕食はシチューなので、これはボクの酒の肴。 タイラギは焼くと硬くなる。 だから端っこから少しずつかじりつく。 西京味噌の風味にタイラギの苦みと強い甘みが浮き立ってくる。 口の中で噛みほぐしていると、どんどんタイラギの旨みで満たされてくる。 これを洗い流すのが、赤霧島。 立川の居酒屋『太鼓』さんにもらった絶品焼酎なのである。 そうだ、最近『太鼓』にぜんぜんいってない。 まさに師走なのである。 作り方 1
なぜトヨタやソニーに出来て、富士通やNECに出来なかったのか。 なぜネスレやユニリーバに出来て、キリンやサントリーに出来なかったのか。 なぜディズニーやピクサーに出来て、ジャパニメーション企業に出来ないのか。 なぜマクドナルドに出来て、寿司企業に出来ないのか。 わたしたちウェイクアップ!ニッポン研究会は、上記いずれの企業もそれぞれの産業で世界市場を獲得する可能性を等しく持っている(た)と信じています。 もちろん各産業の特性や歴史的な背景も存在するでしょう。とはいえ欧米の企業だけが全世界のコンピューターや食品・飲料や文化・エンタテインメント分野でビジネスを築くチャンスがあり、ニッポン企業は電機、自動車やその他わずかな産業と限定されていたわけではないはずです。 しかも、「世界に飛び出ていない」ニッポン企業の商品やサービスが、もともと世界的に見て品質的に劣っていないことは読者である日本の消費者が
北海道、本州、四国、九州と日本全国の浅い沿岸域に生息する、小魚である。 標準和名(図鑑などに掲載される名)、その地方での呼び名、などどれでもいいので、この魚だけは知っていなければならない。 いかにこの小魚が重要であるかといえば、生まれてすぐに人類の食べ物となり、育つごとに、いろんな加工品になり、大きくなると「イワシ七度洗えば鯛の味」なんて、刺身のうまいことを勝手にほめたたえられる。 しかも人類だけでなくあらゆる水産動物のエサとなり。 島根県島根半島辺りのマアジ、スズキなどの脂ののり具合は、本種の発生具合で決まるともいわれている。 しらす、五万米、煮干し、目刺し、頬刺し、胡麻漬けなどの加工品がある。 瀬戸内海、とくに広島では小いわしの刺身、加賀では塩炒りなどの名物料理がある。 この魚がこの国の食に与えてくれるふくらみ、豊かさは量り知れない。 カタクチイワシは最低限知っておくべき100の魚の内
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