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ブックマーク / book.asahi.com (6)

  • 松田青子さんが主人公の姿に釘づけになったドラマ「悪女(わる)」 女性が自由に働ける夢、社会に放った|好書好日

    私が十代の頃、テレビの中では、女性がセクハラされるのが日常のこととして描かれていた。 今でも忘れられないドラマの場面がある。それはショートオムニバスドラマで、会社の温泉旅行の幹事になったOLが主人公だった。宴会の出し物の一つとして、浴衣を着た新人OLたちがステージの上に呼び集められ、周囲の男性社員たちが合図して、女性たちの浴衣の裾を引っ張り上げる。当然彼女たちの下着が露になり、彼女たちが悲鳴を上げる一方、男性社員たちは大喜びするという場面だった。 主人公のOLの目にそれは醜悪なものとして映っており、男性社員たちの酔いに任せたセクハラの現場の数々を写真に収めた彼女は、旅行後、記念写真ですとそれらの写真を彼らに配ってまわり、復讐する、という話だった。セクハラは悪いことという意識はあっても、いつもどこか冗談めかされ、軽いものとして描かれていた。私は子どもで、当時の実際の会社の状況を知る由はなかっ

    松田青子さんが主人公の姿に釘づけになったドラマ「悪女(わる)」 女性が自由に働ける夢、社会に放った|好書好日
  • 「産業革命は黒人奴隷たちの血と汗の結晶である」 歴史学の常識を覆した研究者とは 川北稔さんが解説|じんぶん堂

    記事:筑摩書房 iStock.com/vivalapenler 書籍情報はこちら 「周辺」から世界の歴史を見る 植民地など、「周辺」とされる地域から世界の歴史をみようとする立場は、いわゆる世界システム論をはじめとして、いまではそれほど珍しくはない。そうした見方は、学問的にも市民権を得ているといえる。しかし、ほんの半世紀まえには、そうした立場は、まともな学問とはみられないものでもあった。先頭を切って、この困難な局面を切り開いたひとりが、書の著者エリック・ウィリアムズである。 トリニダード・トバゴの郵便局員の息子として生まれたウィリアムズは、秀才の誉れ高く、周りの期待を背負って、宗主国イギリスのオックスフォード大学に送りこまれた。古典学を専攻した彼は、抜群の成績で卒業したものの、当時のイギリスには─―というより、日をふくむ世界には─―、西洋文明の根源にかかわる古典学、つまりギリシア語やラテ

    「産業革命は黒人奴隷たちの血と汗の結晶である」 歴史学の常識を覆した研究者とは 川北稔さんが解説|じんぶん堂
  • 南方熊楠、江戸川乱歩、北一輝……異才たちを翻弄する少女人形 柴田勝家さんの昭和伝奇SF巨編「ヒト夜の永い夢」|好書好日

    柴田勝家(しばた・かついえ)SF作家 1987年東京都生まれ。成城大学大学院在学中の2014年、『ニルヤの島』で第2回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞してデビュー。民俗学を下敷きにした作品で知られるSF界のホープ。作品に『クロニスタ 戦争人類学者』、「心霊科学捜査官」シリーズなど。ペンネームは敬愛する戦国武将・柴田勝家に由来。 ――『ヒト夜の永い夢』は、博物学者・南方熊楠が機械仕掛けの自動人形を発明していたら、という仮説を軸にした伝奇SFです。600ページ近い大作ですが、構想の発端は? 当初はアンドロイド化した天皇が日を統治し続けている、という設定のSFを構想していたんです。いくつかの作中作を含む長編で、その過去編の主人公として南方熊楠は登場していました。しかし書いているうちに過去編がどんどん膨らんで、とても作中作では収まらないボリュームになってしまった。担当さんとも話し合った結果、その

    南方熊楠、江戸川乱歩、北一輝……異才たちを翻弄する少女人形 柴田勝家さんの昭和伝奇SF巨編「ヒト夜の永い夢」|好書好日
  • ソ連への萌え止まず『いまさらですがソ連邦』刊行 不思議な超大国をまるごと紹介|好書好日

    速水螺旋人(はやみ・らせんじん)漫画家 1971年生まれ。代表作は「ずれ戦線―魔女ワーシェンカの戦争-」(徳間書店、全2巻)、「大砲とスタンプ」(講談社、既刊7巻、連載中)など。 凄まじい矛盾と両極端を抱えた国 ――今回、書のテキストを担当した津久田重吾さんは、元ソ連軍人のキャラクターも活躍する漫画BLACK LAGOON」(著:広江礼威、発行:小学館)など漫画やアニメ、映画でミリタリーの考証や監修を手掛けてきました。イラストと手書きの文章を担当した速水螺旋人さんもソ連軍やスラブ地域の伝承をモチーフにした漫画を多く描いています。長年ソ連に萌えまくって情報発信してきた2人ですが、なぜはまっていったのですか。 津久田 そもそも僕のソ連趣味は崩壊前から約30年間続いてます。速水さんも昔からコミックマーケットでソ連のミリタリーを扱うサークルが出していた会報を買っていました。つまらない国なんて

    ソ連への萌え止まず『いまさらですがソ連邦』刊行 不思議な超大国をまるごと紹介|好書好日
    saitamanodoruji
    saitamanodoruji 2018/10/18
    “本物の軍人に捕まることができて面白かった”
  • asahi.com: アンダーカレント [著]豊田徹也 - コミック教養講座 - BOOK

    何か事件が起きたとき、「そんなことをするような人には見えなかった」といった近所の人の声がニュースで流されることは多い。が、作を読めば、そんな“証言”がいかに空虚なものであるかがよくわかる。 「人当たりがよくて面倒見がよくて責任感がある」と見られていた夫が突然失踪(しっそう)し、当惑を抱えたまま家業の銭湯を再開した女が、友人の紹介で怪しげな探偵に夫の捜索を依頼する。会ったこともない夫に対し決めつけるようなことを言う探偵に、「少なくともあなたよりはわかっているつもりです!」と反論する女。しかし、「人をわかるってどういうことですか?」と問われて、答えに窮し……。 夫の素顔、女の過去、そして、彼女の営む銭湯に従業員としてやってきた流れ者の男の正体とは? 全編に人生の不条理と喪失感を漂わせながら、淡々と穏やかに展開される物語は、低温やけどのような疼(うず)きを残す。話題の飛躍や言い淀(よど)み、沈

  • 本の記事 : 『孤独のグルメ』 原作者・久住昌之が語る谷口ジロー原画の魅力とドラマ化秘話 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    『孤独のグルメ』原画 「鳥取県鳥取市市役所のスラーメン」から 「週刊SPA!」2012年5月15日号 (C)久住昌之・谷口ジロー 写真提供=米沢嘉博記念図書館 中年男が欲のままにひたすら一人メシを楽しむ『孤独のグルメ』が、今アツい。1月に関東地方を中心にテレビドラマが放映され、5月にDVDボックスやオリジナルサウンドトラックが発売された。 「孤独のグルメ 谷口ジロー原画展」も、9月30日まで東京・お茶の水の明治大学米沢嘉博記念図書館で無料公開中。原画の展示は珍しく必見だ。6月17日のトークショーではマンガの原作者でテレビドラマの音楽も担当した久住昌之が、谷口ジローの魅力やドラマ制作の裏話を語った。 『孤独のグルメ』原画の写真特集はこちらから ■谷口ジローが描くことで生まれる店 『孤独のグルメ』は、輸入雑貨商を営みちょっぴりダンディな井之頭五郎が、仕事の合間に実在する店でなにげない定など

    本の記事 : 『孤独のグルメ』 原作者・久住昌之が語る谷口ジロー原画の魅力とドラマ化秘話 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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