2015年7月1日に日本マイクロソフトの社長が樋口泰行氏から平野拓也氏に交代した(写真1)。日本人の父と米国人の母の間に生まれた平野氏は、たびたび自己紹介で「外見と名前が合わないとよく言われる」とユーモラスに話すが、実際には北海道出身の「道産子」で日本語も堪能だ。 普段は日本語で冗談を飛ばす平野氏だが、7月2日に開催した社長就任会見では、表情に緊張の色が見られた。社長交代を知らされてから、本人も「社長業の重さをひしひしと感じた」と語る通り、重責を担う重圧を感じているようだった。 一方、平野氏に社長職を譲り、代表執行役会長に就いた樋口氏は晴れやかな表情だった。会長職は初代社長の古川享氏が1991年から2000年まで務めて以降、直近では空席となっていた。会長職を復活させた理由については、「一人で外の仕事と中の仕事を両方こなすのは大変だった」という樋口氏の意向が反映されている。 樋口氏は平野氏の