【ソウル=共同】韓国メディアによると、ソウル近郊の華城にある同国の半導体・電子機器最大手サムスン電子の半導体工場で27日夜から28日にかけ猛毒のフッ化水素酸(フッ酸)が2度漏れる事故があり、作業員1人が死亡、4人が負傷した。 聯合ニュースによると、同社は事故を消防などに通報せず隠蔽(いんぺい)し、当局の指摘を受け認めた。漏れたフッ酸の量も、当局側が10リットルと推定するがサムスンはもっと少ないなどと主張している。 フッ酸は日本でも毒劇物法で指定される揮発性の液体。皮膚を壊死(えし)させ、吸い込んでも死に至る危険がある。 工場では、貯蔵施設の老朽化で最初の漏洩(ろうえい)が起き、サムスンの関連会社の作業員5人が修理に当たった際にも漏れ出していたとみられる。うち1人が頭痛を訴え病院で死亡した。