クラスタ・ソフトを使ったActive/Standby型の冗長化構成以外にも,ダウンタイムを同等以上に抑えられる仕組みがいくつかある。これらを利用すれば,クラスタの落とし穴をいくつか回避できる。 一つは,米Oracleの「RAC(Real Application Clusters)」である。RACは,複数サーバーでOracle DBを実行し,全サーバーをActiveとして利用するActive/Active型のクラスタ・システムだ。複数サーバーでDBのテーブルを共有した状態で運用するため,「共有ディスクが見えないといった従来のクラスタ・システムでの問題を解消できる」(伊藤忠テクノサイエンス 東氏)。 RACでもActive/Standby型と同様にクラスタ・ソフトを利用するが,ハートビートによる障害監視の対象はハードに限られる。Oracle DBの死活監視は,クラスタ・ソフトではなく,Orac