リンカスクリプトを理解しよう GNU Cコンパイラを使いこなすために、リンカスクリプトを理解することは必須条件です。しかし、あまり飯のタネにならないこの特殊なスクリプトを理解するためには、そこそこのモチベーションが必要とされます。 普通は何らかの雛形があって、それをちょっと変更して動かしてみるというケースが多いのではないでしょうか。今までそうやって、その場しのぎで対応してきたリンカスクリプトに、今回は真正面から立ち向かってみたいと思います。 複雑なリンカスクリプトを読み解く 一般的なリンカスクリプトの説明はGNU Cのldコマンドのマニュアルや、よそのサイトでもやっていますので、このコーナーとしては、より実践的なスクリプトファイルを読み解くことにします。 解析するターゲットはRZ/A1LのLチカプログラムで使ったあのリンカスクリプトファイルです。全体で260行ぐらいありますが、これを順番に