NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙望遠鏡「ケプラー」は、太陽以外の天体の周りを公転する「太陽系外惑星」の研究において非常に重要な存在です。2009年に打ち上げられてから2018年に運用を終了するまでの9年間に約50万個の恒星を観測し、数千個の系外惑星の候補を見つけました。大量の観測データは現在でも分析中です。 【▲ 図1: 宇宙望遠鏡ケプラーと、K2ミッションの観測範囲を示すコンセプトアート(Credit: NASA Ames/JPL-Caltech/T Pyle)】ウィスコンシン大学マディソン校のElyse Incha氏などの研究チームは、ケプラーの延長ミッションである「K2ミッション」のデータから、新たに太陽系外惑星2個の確定的な発見と、1個の有力候補を発見したと報告しました。この報告で注目すべき点は、元となったデータがK2ミッションの最後の期間で収集されたものであり、質の悪いデータ