先日、NHKスペシャルで「ヒューマンなぜ人間になれたのか」という番組をやっていました。 シリーズ全体としても面白いのですが、「第4集そしてお金が生まれた」が圧巻でした*1。 今回はこの番組をベースに、お金の成り立ちとその背景についてレビューしてみたいと思います。 最近の研究では、人間によく似た霊長類はいろいろとあったようで、例えばネアンデルタール人は個々の個体としては人類よりも優れた面も持った霊長類だったようです。 この人間を人間たらしめ繁栄させ、更にお金をお金たらしめるにはいくつかの重要な発明がありました。 1.共有の発明(モノの共有) 狩猟生活だった我々の祖先は、獲物が得られなければ空腹に耐えるか餓死するしかありませんでした。遠い過去のある時、人類は共有することを発明しました。マルクス・エンゲルス風に言えば「原始共産制」の発明です。 共有をしないヒト以外の霊長類は、ヒトより個々の能力が