メセルソン&スタール DNAが複製される際に、二重鎖が一本鎖2本に解離し、それぞれを鋳型鎖として相補的な新生鎖が新たに複製されるしくみを〈半保存的複製〉という。 DNAの半保存的複製は、二重らせん構造を発表したワトソン&クリック(1953年)によってすでに予想されていたけれど、その予想(仮説)の正誤を実験で確かめた(検証)したのはメセルソン&スタール(1957年)だった。 DNA(デオキシリボ核酸)の分子には、C(炭素)、H(水素)、O(酸素)、P(リン)、N(窒素)の5種類の元素が含まれている。 14N(窒素)の原子量はふつう14(6×1023個の窒素原子を集めると約14gになる)だけれど、やや重い原子量15N(窒素の同位体)が存在する。 大腸菌をこの15Nを含む培地で培養することで、ふつうよりやや重いDNA(二重鎖の両側に15Nを含む)をもった大腸菌が手に入る。 この大腸菌をふつうの1