信号待ちをする横断歩道の向こう側に小学生がずらっと居る。 なるほど連休前というのはたいしたもんで、全員が目を見張るほどはしゃいでいる。 それにしてもきれいに端から端まで並んでるもんだなあ、と思ったら、なんと全員「よーい、どん」の姿勢を取って信号が青に変わるのを待っているのだ。 向こうの通りにはびっしりの小学生。対するこちらはまんなかにぽつねんと立っている私ひとりだ。 君たち、ちょっと待ちなさい。おそらく君らは信号が青になった途端に一目散に走ってくるつもりでいるのであろうが、 「いったい君たちの視界に、私の存在は見えているのかっ?」 さすがに私が小学生に跳ね飛ばされることはないような気がするが、こちらが小学生を跳ね飛ばすとあっても支障がある。 なんとか間隙を縫って避けようにも、本当に端から端まであますところなくみっちり小学生は詰まっていて、元来たいして機敏ではない私をしてやりくりできる状況と