民主党が政権公約に掲げた高速道路の原則無料化を巡り、国土交通省が経済効果の試算をやり直す方向で検討していることが12日、明らかになった。 2・7兆円の経済効果があると算定した2007年度の試算には含まれていない鉄道やフェリーなどへの影響や車の交通量の減少予測などを織り込む。新たな試算で算出する経済効果は07年度試算を下回る可能性が高く、民主党による無料化論議をけん制する狙いがあるとみられる。 07年度試算は、首都高速と阪神高速を除く高速道路で料金割引を実施した場合の効果を算定することが狙いで、無料化した場合の効果は参考値のような位置づけだった。 具体的には、交通量の減少で渋滞が減る一般道の効果が年間でプラス4・8兆円、高速道路は渋滞増などでマイナス2・1兆円と見込み、差し引き2・7兆円に達すると説明していた。 しかし、この試算では道路建設の費用対効果を判断する際に用いる「走行時間の短縮」「