河村たかし・名古屋市長の定例会見を取材する沢村慎太郎さん(左)=名古屋市役所、兼田写す 経営難で休刊に追い込まれた地方新聞の元記者らが、一度は失った「書く場」を求めて名古屋市でネットワークを立ち上げた。その名も「新聞記者ネット名古屋」。メンバーの仕事の掘り起こしとともに、地域に根ざした情報発信を通じて新しい地域ジャーナリズムの担い手を目指す。 28年余りの記者生活の終わりは突然だった。 長坂英生さん(52)は、「名(めい)タイ」の愛称で親しまれた夕刊紙「名古屋タイムズ」の元社会部デスク。同紙は2008年10月に広告収入の落ち込みなどが原因で休刊した。「想像もしていなかった」と思い返す。 休刊が決まって再就職先を探す中、マスコミ志望の学生が学ぶ専門学校に、講師の口を問い合わせた。電話を取ったのが沢村慎太郎さん(42)だ。ブロック経済紙の記者などを経て、05年に滋賀県で創刊した日刊紙「