イラク戦争について外務省がまとめた検証報告書について、NPO法人情報公開クリアリングハウス(東京都新宿区)が全文の公開を求めた訴訟の判決で、東京地裁は11月、請求を棄却した。朝倉佳秀裁判長は「情報を公にすることで日本の安全が害され、他国との信頼関係を損なう可能性がある」と判断した。 クリアリングハウスは、外務省が情報公開請求に対して報告書を一切開示しない決定をしたのを受け、2015年7月に提訴。外務省は訴訟の中で、2度にわたって決定を変更し、報告書の約3分の1を公開。クリアリングハウスは残る部分も公開するよう求めてきた。 報告書は11~12年に外務省が、開戦までの対応が適切だったかについての検証結果をまとめたもの。12年12月、外務省はA4判4ページの「報告の主なポイント」を公表したが、報告書本文についてはその分量も含めて非公表とした。訴訟の中で外務省が一部を公開したことで、本文が17ペー