TBSラジオ「ストリーム!」毎週火曜日午後2時「コラムの花道」、本日はクリント・イーストウッド監督主演の新作『グラン・トリノ』について話します。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm6885576 先日、デトロイトに取材に行った時、ちょうどこの映画が全米ナンバーワンの大ヒットになっていて、自動車労働者たちはこの映画の話で持ちきりだった。 なぜなら、これはデトロイトの住宅地グロス・ポイントに住む元自動車労働者の物語だから。 50年間フォードの組立工として働き続けたポーランド移民二世の老人コワルスキ(イーストウッド)は妻を亡くしてひとりぼっちになった。かつて自動車会社の従業員たちのリッチな住宅地だったグロス・ポイントから人は去り、代わりに黒人やメキシコ人やアジア人の貧困層が流入し、犯罪は増え、荒れ果てていった。白人の住人はもうコワルスキ一人だけだった。 コワルスキは
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